前回の話を受けて、今回のテーマは「2翻縛り」。リーチ麻雀の普及とともに1翻縛りがルールとして制定されたことは以前お話しましたが、「2翻縛り」が採用されるようになった経緯もこちらで解説されています。
「2翻縛り」の採用理由が「射幸心をより刺激するため」とあることに最初違和感を覚えましたが、採用された当時は裏ドラも赤ドラも一般的でなかった頃の話。お互いに高い手作りが要求されるルールが射幸心を刺激したというのもうなずけます。
赤ドラ有りが一般的になった今となっては、1役+ドラ3のような満貫手がアガれなくなってしまう2翻縛りは、射幸心を刺激するというよりはストレスを溜める要因にもなります。赤有りが雀荘以外でも一般的になった例として「麻雀格闘倶楽部」を第113回で取り上げましたが、2翻縛りに関しても、私がそれ以前に遊んでいた麻雀ゲームではデフォルトで採用されているものが多かったですが、「麻雀格闘倶楽部」以後の作品では余り見かけなくなりました。赤ドラが普及する過程で、半荘が長引く要因になるルールも採用されることが少なくなったと言えそうです。(個人的に「麻雀格闘倶楽部」のルールで一番驚いたのは「アガリ連荘」でしたが、それはまた別の機会に取り上げることにします。)
「麻雀格闘倶楽部」以後のオンライン麻雀で「2翻縛り」を基本ルールとして採用しているものと言えば、「MJ」。2010年1月、天鳳勢のオフ会に参加する前の時間潰しとしてMJをプレイしていた時の話です。
東場までは鳴かず飛ばずだったのが、南場になってから急にツモが良くなり気付けば二位と25000点以上差をつけてのトップ。「プレイヤー、これで5連続和了を達成」との実況の声でふと私はあることを思い出しました。ローカル役満の八連荘、名前の通りなら親で八連続アガリが条件ですが、MJではとにかく八連続でアガれば八連荘が成立するということです。
そんなわけで最早カッパギリーチでもよかったのですが、6回目はタンピンをダマ、7回目は平和のみをダマで和了。遂に八連荘にリーチがかかりました。
次局は配牌の時点で二面子。これはもうあたかも牌がアガれと言っているかのようです。 しかしこの時点で5本場となり2翻縛りが適用されます。
ドラ
テンパイこそしたが役無し。このままではリーチしてもツモるしかありません。幸いにも平和がつく手変わりが6種もある。先にだけは引くなよと念じつつダマテン。そうすると次のツモが。喜ぶべきツモなのですが、出アガリするためにはリーチが必要。この時ほど、こんなルールなきゃいいのにと思ったことはありません。
画面には跳満チャンスと表示されますが、実況では確かに役満テンパイと放送。自分のルール認識に誤りはなかったようです…そこに、おそらくはこちらが役満確定リーチであることを知らない3位の下家が追っかけリーチ…かかりましたね。当たり牌をつかみ、ルールを把握していなかったことの愚かさを思い知りなさい!!(私の心の声)
「ロン!ボガシャーン!」 (稲妻が落ちる音)
…リーチ七対子ドラドラ、満貫。 当たり牌を掴んだのは私の方でありました。おしまい(笑)(※MJでは2010年4月をもって八連荘が廃止され現在では採用されていません。)