麻雀の河で他に作るものと言えば、「回文」。例えば河にと並べば「とまと」。なら「しんぶんし」のように、前から見ても後ろから見ても同じになるように牌が並ぶことを指します。
私がこのことを知ったのは、高校時代に遊んでいた某麻雀ゲームから。河にとトイツがかぶると、対戦キャラが「しまった」と言い、のように並ぶと「とまと」と言うものでした。麻雀と一見何も関係無さそうな「とまと」が何を意味しているのかはすぐに理解できたとはいえ、さほど珍しくもなく、得点が入るわけでもないのにどうしてそんな仕様がついていたのかは未だに謎です。ただ、仲間内で卓を囲み、何でもないようなことに名前をつけてワイワイ楽しむのも麻雀の面白さかもしれません。
「回文」を作ると得点が入るルールもあるのではと思って調べてみたところ、これは実際に採用されている例を発見しました。回文を完成させた時点で得点が入り、鳴かれると無効。回文を完成させたうえで手牌でアガれば追加点というルールもあるようですが、意図的に回文を完成させようとすると手牌を崩すことになるので、なおかつアガるのは至難の業。採用するならこの方が面白そうです。
5文字なら「しんぶんし」、7文字なら「たけやぶやけた」ですが、9文字なら「わたしまけましたわ」。11文字なら「つまつつみをみつつまつ」。13文字なら「おかしがすきすきすがしかお」。15文字なら「よのなかねかおかおかねかなのよ」。17文字なら「なんてしつけいいこいいけつしてんな」。最後のは片山まさゆき先生の「ぎゅわんぶらあ自己中心派」にも登場するネタですが、意図的に作ろうとしてもダブル役満よりずっと難しそうですね。個人的には麻雀はあくまで手牌の組み合わせで得点を競うゲームで、それに反する流し満貫も採用しない方が望ましいと考えますが、手牌ではなく、河に並べた牌に着目するタイプの新しいゲームが出来るのであればそれはそれで面白いとも思っています。