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ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討  第71回

ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討 第71回

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ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討とは
  • 『ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討』は、麻雀研究家・ネマタさんが「第八期天鳳名人戦」で気になった局面を取り上げていくコラムです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。

第一節三回戦C卓

▼対局者
独歩
Ⓟ谷口浩平
多井隆晴
タケオしゃん

牌譜はこちら

 次節(11月30日)まで期間が空くので、これまでの対局の中で気になった局面を取り上げていくことにします。

 マンズは何を引いても手が進む形で、を持っているのでを引いてもフォローがありますが、をツモった場合はを浮き牌として残していた方が手広い形になります。を安牌として残すことを前提にしても打がよいとみます。

 基本は5ブロックに受ける落としですが、「が比較的安牌になりやすい」「の出が早くが山に残っていそう」「高め567三色になった時にが出やすくなる」「鳴いて1000点でアガるメリットが薄い点数状況」。カンチャンを残してまで6ブロックに受けることはあまりありませんがこの局面なら面白そうです。

 が残り1枚になったので受けを残して打。意識していないと選びにくい打牌です。

 チートイツはアガリやすい単騎を残すのが原則ですが、浮き牌3種のうち2種アガリやすい牌を残していればテンパイ時にどちらかの待ちに受けることができます。それなら序盤は何が重なりやすいか分からない以上、牌がかぶった時に河が弱くなりづらいように打1mとした方がよかったかもしれません。
 もちろん巡目が深くなれば安牌になりやすい牌を残します。

 結果的にはこのが裏目になり、数巡後単騎でリーチするも追いついた南家に3900放銃。

 こちらも基本は5ブロックに受ける打ツモだけでなくツモでも1シャンテン)ですが、「の出からが山に残ってそう」「ツモ裏1で跳満に届く平和をつけるメリットが大きい点数状況」「ツモから手変わりでタンピン678三色まである」と諸々のメリットをみて6ブロックに受ける打
 大きく負けている時は平場とは手作りが変わりやすいもの。結果的にはアガリに結びつかずラスのまま半荘を終えましたが、負けているなりに最善を尽くすことの必要性を改めて感じさせられました。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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