前半40戦を折り返し、KONAMI麻雀格闘倶楽部は▲338.4ポイントでリーグ最下位と苦戦が続いているが、佐々木寿人・前原雄大の”チームがらくた”コンビに高宮まりを加えた超攻撃型チームは、他チームからするといつ爆発するかわからない恐ろしさがあり、油断はできない。
先を見据えて、楽な道を選ばない
苦戦が続くが「スタッフも含めてファミリーとして一生懸命やっています。チームの士気は高いですよ」と、まだまだチームの雰囲気は明るい。
とにかく攻撃に特化したチーム編成は、どうせなら圧倒的に優勝を狙えるチームにしたいというスタッフの意志が伝わるドラフトである。
それゆえ、このように大きく負けることも想定内であろう。
寿人はここまでリーグ最多の20戦に出場している。チームのほぼ半分を占めるが、8ラスで個人17位となかなかエンジンがかからない状態が続く。
「寿人が不調の時に5連投(10/22~29)を命じました。そのおかげで国士無双をアガれました。僕が出てもよかったのですが、先を考えてエースの寿人を使いました」
寿人は5連投をトップ3回(国士無双を含む)、ラス2回という結果で前原の期待に応えた。
「楽な道を選ばない。エースは寿人だからエースにきちんと投げてもらわないといけない。だからあえて寿人を投入したんだ」
寿人本人も8ラスをネタにし、まだまだこれから、終わりまでわからんよと言わんばかりだ。
二戦目終わりの一コマ。くま「あれ、初ラス?」あき「初ラスです…」ひさと「オレ、ハチラス」二人「ゲタゲタ」やかましいわ!
— 佐々木寿人 (@sasakihisato) 2018年11月30日
きちんとアガってきちんと放銃する
「不安はありましたが、精一杯やろうと。みなさんが色んな面で支えてくださっているので、たくさんのことを学ばせていただいています」とチームのサポートに感謝する高宮。
そんな高宮に対し「自由に打てと。あとは我々が責任を取るから」と安心させる前原。
チームとして「きちんとアガってきちんと放銃する」をテーマに掲げ、高宮が半荘11回リーチを打った10月30日の対局を高く評価した。
「高宮の成長にも期待してください」
高宮の笑顔は苦戦が続くチームの活力にもなっている。
最年長Mリーガーとして伝えたいこと
「幸い鳳凰位を2連覇中なのでリーグ戦はありません。Mリーグ1本に絞らせてもらって24時間Mリーグのことばかり考えています」
最年長61歳の前原はMリーグの前に、原稿やゲストなど他の全ての仕事をやめ、Mリーグに照準を合わせている。現役最後にして最高の舞台がこのMリーグだ。
「もう僕の麻雀人生はそんなに長くない。そんなに時間がないので、Mリーグの舞台できちんと踊りきろうと」
チーム名の通り、麻雀格闘倶楽部は最後まで闘う姿勢を崩すことはない。
上位が混戦の中、麻雀格闘倶楽部の攻撃力が上位陣を脅かせば、さらに面白くなるだろう