- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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第1章 思考3
一般論で言えば、筋37牌は無筋19牌より安全ですが、これはリーチ全体でみればリャンメン待ちの可能性が高いためです。序盤リーチで情報量が少なく、リャンメン以外の待ちが残っている可能性が高い場合は、組み合わせのパターン自体が多い筋37牌の危険度が上がります。『「統計学」のマージャン戦術 著:みーにん氏』によると、9巡目リーチの放銃率が無筋19は7.4%、筋37が5.5%と開きがあるのに対して、5巡目リーチは無筋19が5.5%、筋37が5.3%とほぼ差がありません。
これだけならまだ筋37の方がやや当たりにくいということになりますが、トイツ持ちなので通れば次巡も切りで凌ぐことができます。今回はリーチ宣言牌の前にが切られているので、シャンポン待ちに当たる可能性が少なくなっていることから、なおのことから切るべきでしょう。
ちなみに放銃率だけでみるならドラの切りが最も低いですが、放銃した時は必ずリーチドラ2以上になるため、失点込みのリスクはドラでない無筋28牌を切った時より高くなり(『「統計学」のマージャン講座』181ページ参照)、やはり切りよりも損な選択です。
筋を追って三色に振り込むというのは麻雀漫画ではよくありがちですが、実戦においても、ペンチャンをあえて残したとなると、三色や一通、チャンタといった手役絡みのケースが増えると言えます。放銃率だけでなく放銃打点という観点からも、筋37牌に関しては他の筋よりも警戒を強めた方がよさそうです。
麻雀強者の0秒思考
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