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ネマタの戦術本レビュー第774回「麻雀強者の0秒思考 著:ZERO その2」

ネマタの戦術本レビュー第774回「麻雀強者の0秒思考 著:ZERO その2」

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
  • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!

第1章 思考2

「そのターツを落としてタンヤオになるなら大体それが正解」。もちろんその通りで、私もタンヤオスキーな打ち手ですが、ここでは例外も踏まえたうえでより具体的に打牌基準を考えることにします。

 タンヤオがつくメリットは、打点が1翻上がることと、仕掛けがきくようになることです。多少受け入れを狭める程度なら、アガリ率の低下よりも打点上昇の影響が大きく、ドラが豊富にあるなら、今度は打点のメリットが小さくなる代わりに、仕掛けがきくようになるメリットが大きくなります。タンヤオ狙いが大体正解になるのはこのためです。

 逆に言えば、タンヤオに決めない方がよくなるのは、メンゼンでもテンパイしやすく、タンヤオを狙おうとすると良形テンパイになりづらくなる場合。40符2翻良形リーチと40符3翻悪形リーチとの比較なら前者がやや有利になりやすいため、良形リーチを打ちやすい手なら、悪形を残してまで1翻アップを狙うほどではないということです。タンヤオより高打点の手役を狙いやすい場合も、タンヤオに決めない方がよい例外と言えます。

 本書で取り上げられている牌姿は、いずれも悪形ターツが2組以上あるので良形テンパイになりづらいため、タンヤオ狙いが有利になる牌姿です。仮に手牌Aのマンズがであれば、ピンズリャンカンが埋まればリャンメンか中含みのシャンポンでテンパイできる1シャンテン。打点に関しても456三色がある分有利になりやすいことから打とします。

 手牌Bはカンチャンとペンチャントイツの比較なので、タンヤオを狙ってもロスが小さい形。マンズがでも打とするところです。をツモった場合にどちらがよいかで判断すれば分かりやすいです。

 手牌Cは雀頭とカンチャンの比較。マンズがなら、ツモでリャンメンリーチが打てる方がよいので雀頭はまだ外さない形。先に45sをツモった時はタンヤオに移行できるように打2sとします。

 練習問題①は、ピンズがの場合も、ツモはどちらかと言えばタンヤオが残った方がよいので同じく打とします。

 練習問題②は28浮き牌とペンチャンの比較。今回は2シャンテンで、タンヤオがつく牌ならどこからでも仕掛ける手なので打としますが、ピンズがで1シャンテンであれば、メンゼンテンパイが取れた方がよいとみて打とします。28牌が3〜7牌なら1シャンテンからでも打とします。

 練習問題③はドラ無しならタンヤオは仕掛けても安く、トイトイなら高打点になる目も残るので打とします。

麻雀強者の0秒思考

あっと驚く麻雀の名手が0秒で打てるようになる本です。

麻雀強者は0秒で決断します。それはトッププロしかり、最強の漫画キャラクターむこうぶちの傀しかり。
ではなぜ彼らは決断が早く迷いが無いのでしょうか?
それは多くの法則を頭で記憶しているからです。
このパターンならここを見る、というルーチンが完成されているので迷わないし、たとえ裏目になっても心がゆれません。
本書を読めば、一般の人が知らないような麻雀戦術が「0秒法則」として一目で覚えられるようになってます。さらに解説を読めば、むこうぶちの漫画シーンを使ったジョークを読みながらもより深く麻雀が学べます。
またゼロ氏のギリギリ人生を明かしたアウトローコラムは、ぐいぐいと引き込まれ次が読みたくなるハラハラドキドキの展開。こんな人生ならそれは戦術も面白くなりますねという納得と感動。

一冊に「娯楽と学習」がギュギュッとつまった完全無双の麻雀教材! 御無礼!

 
著:ZERO イラスト:天獅子 悦也 
単行本:1,620円

 
 

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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