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ネマタの戦術本レビュー第951回「『超メンゼン主義麻雀』編 その21 著:リツミサン」編

ネマタの戦術本レビュー第951回「『超メンゼン主義麻雀』編 その21 著:リツミサン」編

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
  • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!

当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるものを取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。

199p 危険牌を切ってリャンメン待ちと安牌を切ってカンチャン待ちくらいの比較なら前者を選ぶことが多いですが、単騎待ちの現物と非現物程度の比較となると判断が難しくなります。残り2枚しかないうえに、他にも通っている牌が多いとなるとなかなか選ばれません。今回くらいのケースなら打リーチに分がありそうです。本書にある通り、山読み、点数状況、他家の動向次第で判断が変わりやすいので、一概にどちらを選ぶと決めつけない方がよい問題と言えそうです。

201p 鳴き手がテンパイしているかどうかを0100かで考えてしまうと、押すべき手で引き過ぎ、逆に引くべき手で押し過ぎてしまう判断ミスをしがちです。

しかも、放銃率自体は、テンパイ濃厚な鳴き手にこちらもテンパイから危険牌を押す方が、テンパイしてない可能性も高いけど、こちらもアガリに遠いところから通ってない牌を切るのに比べて高いため、放銃という結果だけを見て判断するとミスに気付きづらいもの。結果ではなく、あくまでその時点の手牌と局面で、押すに見合うかどうかを判断するようにしたいものです。

202p こちらも先程同様、テンパイしてないことも多いけどアガリが遠い以上引くに越したことはないと判断する手。振っても安いケースもありますが、それこそドラが固まっていて高い場合もあります。

203p 単騎待ちを除き、テンパイなら手の内に浮き牌がありません。逆に言えば手の内であまり使えなさそうな牌を手出しで続けて切っている他家は、テンパイしていないことが多いものです。テンパイしてなさそうなら、将来危険になりやすい牌を先に切り、押し返しやすいように安牌を抱える選択が有力になります。

204p 自分で一度切った牌は思わずツモ切りそうになりますが、仕掛けに通ってないうえに、使い切ってテンパイできる可能性があるとなれば残すところ。引き戻しでダマを選択されていますが、リーチとどちらがよいかも難しいところです。

本書で書かれている通り、仕掛けている相手が複数、はっきり手牌構成が読めるだけの情報が無い、自分の手牌もまずまずアガれそうなのでベタオリするほどではない。こういう時が麻雀を打っていて一番難しい局面です。こうしたケースでいかに対応するか。本書の内容を参考にしたうえで実戦に取り組みたいものです。

リツミサンの『超メンゼン主義麻雀』

小さい上がりをリスクを回避しながら積み重ねていくのが良しとされる天鳳。平均フーロ率3~4割が当たり前という中にあって、フーロ率2割2分という驚異的な少なさでハイアベレージを続けている異色のプレーヤーがいます。それがリツミサンです。

鳴かなければ手牌が複雑になり、より正確な状況判断能力や読みの力が要求されるのが麻雀。リツミサンの麻雀の特長はまさにその正確な状況判断と読みの確かさにあります。本書でリツミサンが何を、どう考えて麻雀を打っているか、その全貌を見ることができます。

また、「ミスからどのように学べるか」「読みは相手より自分の手を見返すほうが効率よく学べる」など、上達のアドバイスが随所に書かれているのも本書の大きな特長。 一冊を通して読めば、これまで自分が考えたことがなかったような麻雀の捉え方や新しい選択肢が必ず見つかるはずです。 

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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