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第237回 ネマタの麻雀徒然草

第237回 ネマタの麻雀徒然草

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ネマタの麻雀徒然草とは
  • 『ネマタの麻雀徒然草』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる「麻雀に関する話題を徒然なるままに書き連ねていく」コラムです。
  • 第1回はコチラ

2005年(MFC4時代)夏季に黄龍ランカー入りし、それからハンゲを始めて勉強会に参加するようになった話は第229回でお話しました。MFCユーザーの他の掲示板にも参加していましたが、そちらでは麻雀の技術に関する話がほとんどなされることがなかったのもあり、次第に距離を置くようになりました。

ハンゲに接続(当時PCが無く、大学のPCはmacに替わってハンゲができなかったので近所のネカフェ、もしくは学生寮の友人のPCから接続していました。)する時間が増えることでネットで調べものをする機会も増え、様々な麻雀記事を読み漁るようになりました。その中で発見したのが、「まったり麻雀」という名前の麻雀ソフト。『科学する麻雀』を思考ルーチンのベースとしているだけあり、まったりという名に反してCPUからガンガンリーチが入り、ベタオリは的確。当時、需要が無いから麻雀で強いCPUを作る人が居ないのかなと思っていたこともあり、その強さには衝撃を受けました。

しかし、人間のトップクラスにはまだ至らない(天鳳で言えば六〜七段程度)となれば、当然まだまだ隙も多い。ネット麻雀のトップ層の打ち筋とは何が違うのかを考えた時に、序盤(特に字牌、ドラ関連)の手組、先制テンパイ相手の立ち回り(可能ならベタオリせずに押し返す可能性を残す)、オーラス、ラス前以外でも点差が大きくついた場合の点数状況判断にあると気付かされました。私自身も『科学する麻雀』をベースとしつつも、本に記述が無い技術については完全に我流だったので、強者の打ち筋、思考を元に打牌基準を確立させることを考えるようになりました。後に、「現代麻雀技術論」を記す原動力になったのは言うまでもありません。

「まったり麻雀」は後にバージョンアップして、同一配牌でCPUと打牌比較できるデュプリケート機能が搭載されました。手牌次第で字牌を抱えて打つことを意識するようにした結果がこちら。これは流石に運が良過ぎただけですが、実戦では思いついてもなかなか実行に移せない打牌を気軽に検証することができるという点で非常に重宝しました。

今となっては麻雀AIの実力は更に向上し、ゆくゆくは人間を超えるようになると思いますが、既に人間を凌駕した将棋AIがそうであるように、あらゆる局面で完全な最善手を導き出せるようになるまではまだまだ時間がかかることは間違いありません。AIの牌譜を活用するとともに、自分なりのアレンジが出来る余地を探してみる。私も余裕があれば再び打ち筋研究に励みたいですね。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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