- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるものを取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。
第六章 押し引き・手組のポイント
CASE61 通ってないスジの本数から判断する
安牌があまり無いという時は、通ってないスジの本数が多いので、危険牌を切っても振り込む可能性が低いというのもあります。牌姿1くらいの1シャンテンなら安牌が十分にあっても押しが悪くないので、通ってないスジが多いならなおのこと勝負します。
相手の待ちが必ずリャンメンとして、通っていないスジが10本なら放銃率10%、9本なら約11.1%。放銃率1%の差で押し引き判断が変わることはあまりないので、個人的には実戦でスジの本数を数えていません。ただし考え方としては重要なので、。本数は数えなくとも、通ってないスジが多いか少ないかくらいは意識しておくようにしましょう。
CASE62 点数に関係なく好形待ちのテンパイは強い
好形テンパイなら安手でも押すことが多いです。悪形のうえ安手となれば、テンパイからでも降りることが増えます。
好形低打点と、悪形高打点の比較。例えばリーチ平和と、カンチャンリーチ三色の比較であれば、先制テンパイなら後者が有利であることが多いですが、後手を引いた時は前者有利になることが多いです。めくり合い勝負の勝率を高めることを意識しましょう。
CASE63 2人以上が攻めているときはアシストで勝負手をかわす
自分がアガれない時に一番避けるべきなの高い手への放銃ですが、次に避けたいのは高い手をツモられること。アシストを駆使することで横移動や、ツモられや放銃でも安手で済むことが増えます。単に降りるだけでなく、より有利な展開が期待できる選択がないか意識しておくようにしたいですね。
CASE64 配牌によっては守備的に手組を進める
牌姿1〜3はいずれも完成メンツがありません。完成メンツが無い場合は、浮いている字牌以外の牌を切ることを考えます。数牌同士の比較では、うまくツモがかみ合った時に高い手が狙える牌を残すように打ちます。
逆に言えば1メンツでもあってホンイツが狙いやすい手牌でないなら、浮いている字牌から切ってリーチ本線で進めることが多いです。先制リーチが狙いやすい完成メンツがあるメンツ候補不足の手を、「手役が見えず悪形が残りやすい」という理由で字牌を抱えがちな人もいますがこれは損な選択。「悪い配牌は守備的に打つ」だけだと、良し悪しを自分の主観で決めてしまいがちなので、より具体的に配牌を評価するようにしましょう。
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