ホンイツ(混一色)とは、字牌と1種類の数牌のみで手牌を揃えてアガると成立する3翻役です。鳴いて完成させても2翻あるため、他の役と合わせて高得点に仕上げることもでき、初心者でも挑戦しやすい役のひとつです。この記事ではホンイツの条件やアガるためのコツについて解説します。合わせやすい役も一緒に紹介するので、ホンイツをマスターして勝利に繋げたい方は是非とも参考にしてください。
ホンイツの条件
ホンイツは正式名称を混一色(ホンイーソー)といい、萬子・筒子・索子のいずれかのみと字牌だけを使って手牌を揃えることが条件です。面子の種類や待ち方などには特に条件はなく、鳴いてもOKという点も相まって比較的出現率が高い役として知られています。手牌が1種の数牌に偏るという特徴から、チンイツとあわせて「染め手」とも呼ばれることがあります。
チンイツとの違い
ホンイツとチンイツの違いは、字牌を使うか否かという点です。チンイツは正式名称を清一色(チンイーソー)といい、手牌の全てを同じ数牌だけで揃えると成立する6翻役です。役の名称が似ているため混同しがちですが、字牌を使わないだけで3翻もの差が生じます。
しかし、チンイツは鳴きを使ったうえでも完成が非常に難しい上に、待ちが複雑になるなど上級者でも骨を折る役です。ホンイツも決して簡単な役ではありませんが、役牌をはじめとした他の役と複合させることでチンイツとさほど変わらない点数を見込めます。このような使い勝手のよさがありながら、チンイツと比べると圧倒的に出現率が高い点がホンイツの最大の魅力といえるでしょう。
ホンイツをアガる際のコツ
ホンイツは役の条件を覚えやすく鳴きOKなため初心者でも挑戦しやすい役ですが、アガるためには他の役とは少し異なるコツを知る必要があります。これらのコツを押さえてチャレンジすることが大切です。
配牌の可能性を見極める
ホンイツを目指すにおいて、配牌は重要な要素のひとつです。数牌がどれか1種類に偏っている場合や、字牌が多い場合は狙い目の配牌といえます。安易に字牌を切っていくのではなく、ホンイツを意識して慎重な打牌を重ねましょう。ただ、それら以外の牌が三色同順に適した並びであったり、対子や刻子も複数あったりと他の役の完成も見込めそうな場合は、無理にホンイツを目指さず選択肢を広げてみるのも有効です。
鳴きを上手く活用しよう
ホンイツはポンやチーをしても成立するため、チャンスがあれば積極的に鳴いて手牌を進めていきましょう。鳴いて完成させた場合は食い下がりで2翻になりますが、門前で揃える難易度を考慮すると、鳴き前提で手牌を進めることが多くなります。また、鳴くことで対局相手にプレッシャーをかけられるという点もメリットといえるでしょう。ちなみに、門前で仕上げたホンイツのことを略して「メンホン」と呼ぶこともあります。
鳴いてもいい役に関してはこちらもチェック!
ホンイツの注意点
ホンイツは、その役の特徴から注意すべきポイントもいくつかある役です。アガリに近づくために気を付けるべき注意点をいくつか解説します。
真っすぐリーチを狙いにくい
ホンイツは1種のみの限られた数牌を使うという特殊な条件から、真っすぐリーチを狙う場合とは異なる手順を踏むことになります。使わない2種の数牌は切り出すことになるため、本来リーチを目指す際には勝手の良い真ん中あたりの数牌なども捨てていくことになります。それによって、ツモが振るわずホンイツが難しそうな場合でも他の形に切り替えることが難しくなるでしょう。ホンイツに舵を切って打牌するタイミングには注意が必要です。
フリテンに注意
同一の数牌を多く手牌に組み込んでいくホンイツは待ちが複雑になるため、フリテンには注意が必要です。序盤で不要に見えた牌が中盤以降で再度必要になることも多く、不用意に数牌を捨てると思わぬところでフリテンが発生してしまいます。ホンイツを目指している際には染めている数牌の打牌は特に慎重な見極めが必要です。
フリテンに関してはこちらをチェック!
ホンイツと合わせやすい役
ホンイツは字牌を使うという特徴もあって、高得点を狙える他の役との相性がいいことも魅力のひとつです。ここからはホンイツと合わせやすい役をいくつかご紹介します。
役牌
役牌は、特定の字牌を刻子で揃えると成立する1翻役です。対象となる字牌はの三元牌の他に、場の風牌である場風牌と自身の風である自風牌の5種です。(場風と自風が同じ場合は4種)字牌を使うことが条件であるホンイツと合わせやすく、高得点を見込めます。
役牌については、こちらで詳しく解説しています。
対々和(トイトイ)
トイトイは面子を全て刻子で揃えると成立する2翻役です。字牌を刻子で組み込むことも多いホンイツとは相性が良く、先ほどご紹介した役牌とも複合しやすい役です。そのうえ鳴いても食い下がりがなく2翻あり、ホンイツと合わせて4翻以上が確定するので高得点が期待できるでしょう。
ホンイツ(食い下がり2翻)・トイトイ・も複合で5翻のアガリです。
一気通貫(イッツー)
イッツー(一気通貫)とは、同一種類の数牌で123・456・789の順子を作ってアガると成立する2翻役です。1種類の数牌を多く使うホンイツと合わせやすいため、数牌がまんべんなく揃っている際には視野に入れてみましょう。鳴いても成立しますが、その場合は食い下がるので1翻でカウントされます。
順子を2組チーで揃え、ドラのをポンしました。下家からが出たので、ホンイツ(食い下がり2翻)・イッツー(食い下がり1翻)・中・ドラ3で7翻のアガリになります。
ホンイツを覚えて雀力アップを目指そう
この記事ではホンイツについて、条件やアガるためのコツなどについて解説しました。ホンイツは条件としては非常にシンプルで覚えやすく、鳴いてもいいので初心者でも気軽にチャレンジできる役です。様々な役との複合も可能なので高得点を狙えるうえに、他の役を覚えていくのにも一役買ってくれるでしょう。ホンイツをマスターして、より麻雀を楽しみましょう。