- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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イーペーコー含み
テーマ58
ここで取り上げられている牌姿はいずれも、1枚切るとメンツ+リャンメン+フォロー牌の形が残る、高めでイーペーコーがつく組み合わせを含んでいます
イーペーコーは1翻役なので、カンチャンイーペーコーよりは1翻下げてもリャンメン待ちに取るところ。イーペーコーがつくのは先に完成する牌を引いた時だけなので、基本的に待ちの広さを優先した方がよいでしょう。例題Bは待ちの広さに差がつかないので打とします。
今回の形はリャンメンカンチャン同様、人によっては見落としやすい形です。ターツ+フォロー牌に分けて考えることにこだわりすぎる打ち手にありがちなので、1つの組として把握して覚える方法も押さえておきましょう。
テーマ59
これもイーペーコーというよりは、エントツ形+フォロー牌の形に着目します。テーマ57で取り上げたように、エントツ形にフォロー牌がつくと、例題Aのようにリャンメントイツ以上に受け入れが増える場合があります。
例題Bは弱ターツ3枚構成理論よりリャンメン固定の打。但し例題Cは決まった雀頭候補がないので、雀頭固定を優先して打とします。端寄りのイーペーコーも特に比較対象が無ければ見ますが、他に優先すべき事項があるので狙わないことも多いものです。
テーマ60
例題Aのピンズからを抜くと、を抜くと。よってピンズはメンツ+リャンメン×2+フォロー牌の形とも取れます。は言うなれば三度受けの形ですが、打としてをツモってもシャンポン待ちですが、打ツモならリャンメン待ち。打として雀頭をに固定するのが有利になります。
例題Bはピンズが端にかかっただけなので同様に打としますが、例題Cはがアンコになった時も悪形残り。それなら最もテンパイしやすい打が有力、ただし2枚差に過ぎないので受けがある場合は微妙。少しの形の違いで判断が変わるので、これも形で覚えるよりは一手先を想定するようにしましょう。
ウイング形
テーマ61
例題Aのピンズは234を抜くと356778のリャンメンカンチャン、678を抜くとこれまた233457のリャンメンカンチャン。よってウイング9枚形は2メンツ+リャンメン+フォロー牌とも見ることができます。打や打とするとリャンメン受けを失うので、ソーズをリャンメンに固定する方が手広くなるという仕組みです。
例題B、Cは端にかかっているので受け入れ枚数では有利になりませんが、テンパイ時に必ず平和がつくというメリットがあるのでウイング形を残すのが有利になります。
テーマ62
ウイング8枚形はメンツ+ヘッド+ターツ+フォロー牌とも見ることができます。例題Bであれば平和のつきやすさもありリャンメン固定の打が有利です。
ただし、例題Aの形になると、2メンツ+浮き牌2種とも見られるので、全体でみれば3メンツ1ヘッドのくっつき1シャンテン。イーペーコーだけでなく3メンチャンもある以上、ヘッドを崩す打よりは、雀頭固定の打が有利でしょう。
実はテーマ60のイーペーコーも、ウイング8枚形と見ることもできます。テーマ62はの6枚から、両端に2枚加えたものをウイング形としていますが、のようにを内側、を外側に加えても、のように片側にだけを2枚加えても、機能のうえではメンツ+ヘッド+ターツ+フォロー牌の形になります。
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