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ネマタの第九期天鳳名人戦牌譜検討  第75回

ネマタの第九期天鳳名人戦牌譜検討 第75回

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ネマタの第九期天鳳名人戦牌譜検討とは
  • 『ネマタの第九期天鳳名人戦牌譜検討』は、麻雀研究家・ネマタさんが「第九期天鳳名人戦」で気になった局面を取り上げていくコラムです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。

第七節二回戦A卓

▼対局者

おかもと
就活生@川村軍団
Ⓢ福地誠
独歩

牌譜はこちら

東4局

1メンツも無いメンツ候補過多の手。チャンタ以外にホンイツ、トイトイも見据えて手役に絡まない切り。

配牌はイマイチでしたが、高め倍満テンパイと破壊力のある手に育ちました。特に1メンツも無い場合は、孤立字牌を重ねて高い手が見込めないかを意識します。

南1局0本場

前局は遠いホンイツをテンパイにまで持ち込みましたが、今度は近くにみえるホンイツを見切る打。染めずとも5800のリャンメンテンパイなら十分ではありますが、ツモで親満貫の悪形残り1シャンテンに取る選択を残すに越したことはないとみて打としそうでした。

南1局2本場

メンツ候補オーバーの手ですが、リャンメンからシュンツが出来た場合、タンヤオも三色も崩れるツモ以外は打でタンヤオが残る1シャンテンに受けられる方がよいとみて打

シャンポンの片側がドラ役牌、もう片方がダマだと出アガリできないとはいえリーチしても出アガリが期待しづらい無スジ中張牌の場合のリーチ判断。局収支上はリーチが勝ることが多そうですが、ラスのマイナスが大きく、ラス目相手にも厳しく打たれがちな天鳳名人戦のフィールドではダマにすることが多いでしょうか。他家の河からも、「ダマでもが出ない程度に手が遅い」あるいは「リーチしてを打ち取れるようにしておきたい程度に手が早い」とも読めないのでダマ寄りになりそうです。

リーチなら止められていたであろうがテンパイが入った東家から出て満貫のアガリ。東家の立場からしてもテンパイ料がある以上致し方ないところ。逆に言えば仕掛けが入るなど、ダマにしていてもが打ち出されにくいと判断した場合はリーチに切り替える手も候補に入ります。このあたりの判断は何とも難しいものです。

南4局

オーラス3巡目にラス目の南家がリーチ。この手では安牌が無くとも少しでも放銃を避けるように打ち回すしかなさそうです。

特に河情報のないリーチなのでスジのより端牌のが若干通りやすそう。高めタンヤオのケースなら放銃しても3900以下でラス落ちしない可能性もあります。

ついに無スジ中張牌だけになりましたが、アガればトップのチートイツ1シャンテンにもなりました。通ればトイツ落としでしのげるようになるので打

序盤リーチに降りていたにもかかわらず何とテンパイ。が4枚見えてカンチャン待ちに当たらないを切って単騎に受けると、南家が即をつかんで18000。まさかの逆転トップとなりました。南家としてはリーチ時点で7枚山に残っていたが全て他家に流れたうえに放銃。何ともついてない展開ですが、これもまた麻雀の楽しいところであります。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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