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ネマタの第十期天鳳名人戦牌譜検討  第22回

ネマタの第十期天鳳名人戦牌譜検討 第22回

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ネマタの第十期天鳳名人戦牌譜検討とは
  • 『ネマタの第十期天鳳名人戦牌譜検討』は、麻雀研究家・ネマタさんが「第十期天鳳名人戦」で気になった局面を取り上げていくコラムです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。

第二節二回戦2卓

▼対局者
お知らせ
タケオしゃん
(≧▽≦) 
就活生@川村軍団

牌譜はこちら

東1局

対2人リーチに流局までテンパイを維持できる可能性は低い。少なくとも一発目である以上現物を抜いて降ります。

東4局

ダントツの北家がリーチ一発目に無スジをツモ切り。ノーテンから切られることが考えにくい牌なのでダマテンが予想されます。完全に降りるだけならで凌げます。

ただしダマテンが必ずしも高打点とは限らず、今回のように7700放銃だったとしても、ラス目に満貫以上をツモられるよりはラス目との点差を縮まらずに済むとも言えます。北家に放銃し得る牌から切った方がよいと言えるのかは気になるところです。

南2局

南場ラス目の親で手がまとまらないうちにリーチが来た場合の対応は難しいもの。降りたら負けるからと言ってひたすら押せばいいとも限りません。アガるためには当たり牌を切らずに手を進める必要があるうえに、横移動や次局以降手が入って、降りていれば逆転のチャンスが残る場合もあるからです。

一旦をスルーしますが、が重なったところで切りで降りずに。序盤でほぼノーヒントのリーチにつき、以外では純粋に当たる組み合わせが少ないワンチャンスが通りやすいと言えます。

ラス牌のをポンして、無スジを押さずにトイツ落とし。ここで役牌をポンしないとアガリの可能性が断たれてしまいますが、繰り替えすようにアガるためには他家の当たり牌を切らないのが条件。それなら当たり牌を切らずにアガれる僅かばかりのチャンスを残しつつ、横移動で済む可能性を残すに越したことはないと考える選択。

が重なりドラ3の1シャンテン。しかも通る牌を切りつつ手を進められるようになりました。トイツ落としから安牌が増えるのを待った利点が活きてきました。

そしてドラがアンコになって西家からの出アガリ! 諦めたら負け、されど諦めないからと当たり牌を切っても負け。粘りの手筋が功を奏しました。

南2局1本場

トップが遠い2着目でラス目からアンカン込みのリーチ。テンパイとはいえ悪形では何とも追っかけづらいところですが、親で降りきれるかも微妙で、手作りの形跡のない序盤リーチなら相手も悪形待ちの可能性が十分あるとなれば追いかけリーチの一手。一度捲り合いに勝負すればラス回避安泰になるのも十分なメリットです。

南2局3本場

トップ安泰と思われていた南家が東家の満貫一発で逆転されるところまで詰められました。こうなれば手牌が悪いなりにアガリを目指すところ。ここからアガリ目があるとすれば役牌重なりくらいなので、安牌は残しつつメンツが作れるなら鳴くに越したことはないとみてチー。このくらい遠い仕掛けとなると是非は微妙ですが、後々付けに踏み切る手牌と局面の一例として押さえておきたいところです。

結果的には北家が満貫ツモアガリ。南家が逃げ切る展開となりました。

 

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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