第1章 押し引き
26 打
「2シャンテンはほとんど降り」と言いますが、2シャンテンの中でも面子候補不足の形は、浮き牌へのくっつきだけで1シャンテンになるので、良形×2以上の1シャンテンになる受け入れが豊富であれば実質1シャンテンからの押し引きに近くなります。
安牌が1枚も無い場合は、もう1枚引けば十分押せる手になるなら押し、そうでなければ少しでも放銃率を減らすように打つというのが一つの基準。
フリールールで赤2枚ある良形×2の1シャンテンであれば親リーチ相手でも押しが悪くなく、そもそも放銃率自体は東が最も低いので押します。実質1シャンテンに近い2シャンテンと考えると、このルールなら安牌があっても現時点では東がよさそうですね。
27 打
そもそも南家がテンパイしている可能性は低いですし、仮にチンイツテンパイの可能性が高いとしても、放銃で3着、降りても西家が南家北家に放銃すると3着のまま終了する以上押します。天鳳ルールでも同じです。
28 打
フリールールなら親のリャンメンテンパイの時点で迷わず押すところ、天鳳ルールだと一発目に両無スジ切りになること、放銃するとラスだが降りてツモられても2着、あがってもトップは遠いと降り寄りになる要因が重なっているので迷いますが、それでも辛うじてまだ押せるくらいの判断です。
29 打
フリールールとはいえ、リーチのみ悪形で無スジを押すとなると基本は降ります。ただし、「とりあえず麻雀研究始めました」のシミュレーションによると、ベタ降りとの比較であれば少なくとも大きく損というほどでもないようです。
他家のアガリを阻止できる可能性、降りてもツモられて失点する可能性があるということが収支に大きな影響を与えているということでしょうけど結構意外です。
30 打
東家は宣言牌が4枚目のなのでチートイツではなさそうですが、と何かのシャボの可能性は十分あるところ、東家に無スジを押している南家に放銃する可能性もあります。
1対1であれば、テンパイなら意外と押せることが多いのは「現麻本」でも触れましたが、実戦では実質対2件テンパイとして押し引き判断をする必要があることも多いですね。
本書では言及されていませんが、ドラ南が仮に当たり牌でないとしても、自分が南を引いて満貫テンパイに復帰する可能性も低確率ながら残るというのも見落とせない要素ではないでしょうか。
完全にベタ降りする場合と比較すれば、テンパイなら意外と押し有利だが、テンパイを崩す時は安全牌を切りつつテンパイに復帰するケースが残るので、実戦ではテンパイから回した方が有力になるケースは珍しくないと私は考えています。