テーマ22
他家リーチに対して「アガる」ためには、テンパイした後自分のアガリ牌が出るかツモるかするまでに不要な危険牌を全て切らなければなりませんが、最後のツモでテンパイしていれば役無しであっても、切った牌が通って流局すれば加点できます。巡目が十分あるうちにメンゼンを崩して役がつかない形にしてしまうのはただ損をするだけであることもあり、「形テン」に関してはどうしても、数字で理解をする習慣がないと過小評価しがちになります。どのようなルールでどの程度の危険牌まで押すことができるかについては、本書のやり方で求めていただければ結構です。
今回のように1枚通せば確定でテンパイ料が得られ、順位面でも形テンのメリットが大きいというのであれば、かなり危険な牌であっても押した方がよくなりますが、形テンを意識し過ぎるがあまり、不要なリスクを冒してしまうのもありがちなミスです。多少加点しても着順に影響しない局面で不要に押さないのはもちろん、残りツモがまだ残っている段階であれば、「リスクを負ってでも形テンに取る」選択と、「より放銃のリスクを負わず、形テンの可能性を残せる」選択との比較も怠らないようにしましょう。
テーマ23
今回の点数状況からの半荘終了時の順位率を「麻雀順位予想計算機」で求めたところ。1位率約41%、2位率約32%、3位率約21%、4位率約6%となりました。意外にもトップ率が最も高く、3位率が2位率より低くなっていますが、「最初にツモれるので子より親の方がアガリやすい」「同じ3000点差でも打点1.5倍の親の方が逆転手を作りやすい」「下位者に逆転手をアガられた場合もトップ目が放銃した場合は2位」辺りが理由でしょうか。
順位点をそれぞれの順位率に掛けて足したものを、2着やめ(2着率100%)と比較して判断することになりますが、今回の結果だと、ウマ2−3のルールであっても続行と2着やめがほぼ互角になりました。
どちらも大差ないのであれば、打ち回しが難しい局を打たずに済む2着やめが無難でしょうし、今回の結果が実戦でどこまで適用できるかは分かりませんが、トップとの点差と3着との点差が同じ場合は、親ならトップを逆転できることの方が高くなることは確かなので、本書の記述よりはもう少しトップを狙ってもよいと思います。
本記事に関するご紹介
この本には、フリー雀荘でよくあるシーンでどっちが得か、その答えが詰まっています。