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ネマタの戦術本レビュー第359回「麻雀 定石「何切る」301選  著:G・ウザク・福地誠 その32」

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 Q280~282

 カンチャントイツが残るよりは、余り牌が出てもリャンメンが残る方がよいので、メンツ候補オーバーでもカンチャントイツとリャンメンの比較なら基本は後者を選びます。しかしQ280はソーズはの形なので、手をつけるとリャンメン落とし以上に受け入れ枚数が減り、タンヤオ確定かつ高め三色まであるので、例外的にリャンメン落としが有力になります。Q281もリャンメンを落としても引きは1シャンテンになりタンヤオ確定。引き変化もあります。ドラが少ない手であっても高打点変化を考慮すると打がいいかもしれません。Q282はヘッドレス1シャンテン。アンコ+リャンメン×2だとアガリ率ではほぼリャンメン残しが有利ですが、リャンメンを落としてもこの形なら大差ないのでタンヤオの打点を優先します。

 知識を身につけたうえで実戦にも慣れて実力がついてくると、麻雀が作業ゲーのようにも思えてくるようになりますが、知識を身につけたうえで卓上の情報に集中できるようになると、案外作業ゲーとも言えないと思えるようになります。

 Q283〜285

 Q283はヘッドレス形。雀頭が無いので実はの形も雀頭が作りやすいので結構価値が高いのですが、他の牌はもっと価値が高いので切らざるを得ません。Q284はメンツ候補オーバーのカンチャン落としなので分かりやすいですが、Q285はなかなか難しい。引きでを落としてタンヤオを確定されることができるうえに、他の受け入れに関しては打とした場合と大差無し(ツモを残していれば3メンチャンですが、打でも高めイーペーコーが残りタンヤオにはなりやすいので悪くない)。打ツモよりは、高打点の受け入れを優先ということになります。Q285単体で出されていたら打は選べないですね。勉強になりました。

 いかに実戦でアウトプットすればよいかについても、今度機会があれば書いていきたいですが、人それぞれなところもあるのが難しいですね。

 Q286〜288

 Q286はリャンメンカンチャンを残した方が、リャンメン部分が雀頭になった時の受け入れで勝ります。ヘッドレス形でもメンツ候補オーバーの場合は、奇数枚で構成されるメンツ候補は多くの場合残す方がいいですね。Q287は引きリャンメン変化よりは、ツモでもカンテンパイになる方がよいので切ります。
 Q288は打ツモなら、ダブシャボなら打点込みでリャンメンテンパイが残るよりはっきりよいので、テンパイ率は落ちても基本はいずれかのリャンメン落とし。元ネタとなった問題はおそらく、 この場合は打ツモでもリャンメンを落とすくらいならトイツを落とすので、一見メンツを構成するようにみえてを残すメリットがほぼ無い形。それならの方が、低確率ながら三色の可能性が残るだけ有用という理由で打がよいと言えます。リャンカンの真ん中から切る珍しい形です。

 頻出形は当然覚えておくとして、実戦では場に多く切られた牌を特にチェックするようにしましょう。実戦で応用と言われると何か高度な技術を想像しがちですが、麻雀において高度な技術が求められることはほとんどありません。重要なのは打牌判断に影響しやすい情報を見落とさないことにあります。

 

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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