Q289~291
いずれもターツオーバー形からの選択。Q289は全体役優先というよりは、タンヤオがついて高打点になる受け入れ優先と考える方が汎用性が高いです。Q290で123三色を狙わないのはが使えないからというよりは、タンヤオがつくようになるピンズ変化が非常に豊富なのでタンヤオを狙う方がアガリやすいうえに、ドラの使いやすさで打点面でもむしろ有利になりやすいというのが正確です。
Q291となると今度はタンヤオ変化はさほど多くないので、変化よりも受け入れ優先で三色残し。打は形としてはメンツ候補オーバーですが、ソーズのメンツ候補が4枚形なので、を引いた場合は先にソーズを切っていた場合と比べても受け入れで劣りません。ツモは余り牌が出ますが、余り牌が出ない役無しテンパイよりは、余り牌が出ても三色目が残る方が有利。メンツ候補十分にするのもオーバーにするのも、あくまでよりアガリやすく、より高打点になる手牌を目指すための手段であり、目的ではありません。
本番で120%の力を発揮せよと言われることもありますが、実戦でミスを犯す要因が山ほどある麻雀においては、練習の80%も出せれば十分だと思います。追い込み過ぎてプレッシャーに潰されないようにしたいですね。
Q292〜294
Q293は、タンヤオのつかないメンツ候補よりタンヤオのつく浮き牌でシャンテン戻し。Q292、294はターツ不足2シャンテン。いずれも雀頭にくっついている牌が浮き牌としてあまり強くないので、3〜7の浮き牌より先に切ります。ターツ不足であることを意識していないと少し選びにくいかもしれません。
お金が役に立つのはお金で買える物があり、物を売る人や生産する人がいるから。本質はあくまで物、人の方にあって、お金が本質ではないということは忘れないようにしたいものです。
Q295〜297
Q295はアガリ率でみれば雀頭固定もリャンメン固定と大差ないので、手役がつきやすい方を選びます(現麻第63回)。Q276はメンツ候補不足なので単純に孤立牌同士の比較。Q297はアガリやすいのはカンチャン残しで、赤に加えタンヤオもあるので打点面でもそこまで差がつかないのが三色を見切る理由です。トイツがトイツであれば、メンツ候補オーバーになるとはいえ打点的に打でしょうか。
ここまで読んでいただき、私からも感謝申し上げます。
Q298~301
Q298〜300までは単純なメンツ候補選択ですが、Q301はラストにふさわしい難問。本書に既に説明されている通り、ソーズは+とも分けられるため、が単独トイツに見えて実は単独トイツが存在しない形。よってメンツ候補固定より雀頭固定が有力なので打となります。
皆様のよき麻雀ライフを願い、私もここで手を休めることにします。ありがとうございました。
本記事に関するご紹介
「麻雀 傑作何切る300選」の第2弾!
より実戦的でより洗練された問題を、膨大なストックから301問セレクト。
福地 誠 (編集)
AMAZON販売ページ