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ネマタの戦術本レビュー第434回「現代麻雀最新セオリー 著:雀ゴロK その11」

ネマタの戦術本レビュー第434回「現代麻雀最新セオリー 著:雀ゴロK その11」

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第2章No.3

 祝儀は素点と異なり順位には影響しないので、額面上の点数をそのまま計算するわけにはいきません。前作『上級雀ゴロゼミ』でもありましたが一時期は打有利と主張されることもありました。これは東1局で1000点をアガった時の最終的な平均順位に関するデータに着目して、祝儀5000点の価値が東1局における素点1000点に相当すると考えられたためです。

 ただし1000点相当という目安は、実戦で計算しやすいように百の位を切り捨てたものであり、1000点アガリの元データが、供託リーチ棒込みで2000点以上になったアガリも含まれていたこともあってやや過小評価であったことが後の研究で判明しました。実際には東南戦の東1局において1500点〜2000点相当というところでしょうか。

 祝儀はツモアガリの場合は3倍になるので、アガった時のツモアガリ率が50%であるなら赤ドラ1枚は祝儀2枚相当です。赤1の2000点でも祝儀込みなら5000点程度にはなると考えると、アガれなかった場合も失点があるとはいえ1000点リャンメンよりは有利と言えそうです。

No.4

 南場と言ってもこの局を含めて残り4局あるなら祝儀の価値はさほど落ちてないとみます。祝儀無しなら打有利とはいえ、実際にはそれほど大差というわけではないのでまだ打でしょう。

 今回は祝儀ありかどうかで打牌選択が変わりましたが、祝儀が無くても赤ドラやリーチの価値は元々高いので、祝儀有りという理由で選択が変わるケースは実はそれほど多くはありません。

 むしろ、祝儀があるからという理由で下手に打ち方を変えようとすると大きなミスになる恐れがあります。仮に祝儀5000点の価値を額面通り5000点とすると、「赤ドラがあるテンパイは全部見逃してツモアガリ狙い」「加点のメリットが無くても一発裏ドラの祝儀狙いでリーチ」といった着順を無視した選択が有利という誤った考えに陥りかねません。ここまで極端ではなくても、分かりやすいルールの違いに過敏になる打ち手が多いからこそ、「祝儀ルールは祝儀取りと見せかけて順位を取るゲーム」と主張されてきたのではないでしょうか。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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