第1章 誰もが持つ錯覚
私がもっともしっくりきたのは、「天動説」と「地動説」の喩えです。地球が太陽の周りを回っていることは、今では義務教育を受けていれば誰でも知っているはずのことです。しかしながら、私達は地動説を知識として知っているにもかかわらず、日常生活では誰しも、「太陽が昇る」と表現します。それも当然です。私の目では間違い無く「太陽が昇っている」のであり、それは錯覚ですらありません。人間の眼というものは、およそ真実をありのままに見るようには出来ていないものです。
「流れ」についても同じことです。予測可能な抽選の変化という意味での「流れ」を否定する打ち手であっても、「今のは流れが悪かった」というように、結果から見た抽選の変化という意味での「流れ」という言葉なら日常的に使います。(私は意識的に「展開」と呼ぶようにしていますが、私が意識的に呼び変える必要がある程度には、「流れ」と言う表現は親しみやすくしっくりくるものです。)
日常会話でお互いに意味を共有しているというのであれば、「流れ」という言葉を用いてもなんら支障はありません。しかしながらこれは麻雀の戦術書です。読者がそれぞれ違った意味で解釈している言葉を、何の定義も無しに用いることはただいたずらに誤解を招くだけなので避けるべきでしょう。
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