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ネマタの戦術本レビュー第613回「多井熱 著:多井隆晴  その16」

ネマタの戦術本レビュー第613回「多井熱 著:多井隆晴 その16」

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Q5

 打

 チートイツ1シャンテン。メンツ手は789三色があるとはいえ悪形2つ残りの2シャンテンにつきチートイツ優先。両方残すことはできない以上三色を見切ります。アンコができるようならツモりサンアンコの1シャンテンにもなるようにシュンツはまだ残します。

 本書ではチートイツに決める打を推奨していますが、特に情報が無ければもツモりやすさは変わりませんし、打としてテンパイしても単騎に受ける必要はないので、少なくともこの段階では残しが不利にはなりません。

 むしろ、早い段階でを切ることで単騎が読まれにくくなり、早い段階でとリャンメンを外すとチートイツが読まれやすくなるという要素もあるので、メンツ手を考慮しないとしても打がよいと判断します。「読まれる」ことはさほど気にしなくてもいいですが、出アガリが期待しやすい牌は2種残していればテンパイ時にどちらかの待ちに受けられるので、3種とも端寄りの牌を抱えるよりは、読まれにくさを考慮するに越したことはないと考えます。

Q6

 打

 ドラが浮いているチートイツ1シャンテンであれば、打点差もあるのでアンコを切ってチートイツに決め打った方がよいことも多いのですが、今回はドラを重ねるだけでなくくっつきでもメンツ手のシャンテン数が進みます。トイトイ以外のメンツ手でもメンゼンなら満貫以上が狙えることも多い以上、この段階でチートイツに決め打つこともないと判断します。

 麻雀は常に打牌同士の比較です。「◯◯なら××」という形の解説はとっつきやすいですが、「どのような手牌、局面で」「何と比較して」××が優れていると言えるのかを押さえておかないと、言葉だけが独り歩きして誤った判断をしてしまう恐れがあります。

 また、あくまで「今」どちらを切った方が有利かであることにも注意が必要です。確かに今回の手牌から無理にトイトイを狙うと、手が入っていない他家に絞られてテンパイが入らず、手が入っている他家のテンパイが入って安牌に窮する展開になることもあるかもしれません。しかしトイトイを狙ってトイツを鳴くかどうかは未来の話。過去の情報から現在を把握すること、現在の情報から未来を想定すること自体は重要ですが、それを打牌比較に持ち込もうとすると判断を誤りがちになります。

本記事に関するご紹介

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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