- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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はじめに
強者の共通点はびっくりするほど少ない
麻雀は「抽選」の要素が存在するので「必勝法」はありませんが、選択肢が有限で、勝敗評価が明確に定まっている以上、「最善手」は存在します。
しかし、「最善手」が存在すると言っても、それ以外の選択肢が最善手と比べて大きく劣るとは限りません。最善手と次善手が極めて微差な局面を10個取り上げるだけでも、取り得る選択肢は実に1024通りにもなります。
そのうえ、麻雀は他の戦略ゲームに比べれば、実力者同士が研究して知識を共有する機会が極めて少ないのですから、「強者の共通点」がびっくりするほど少ないのはむしろ自然なことではないでしょうか。
「勝つための現代麻雀技術論」で、選択のステップを「認知」「判断」「打牌」に分けて取り上げました。「判断」に関しては、昨今の研究で従来の常識が変わったところも多々あります。しかし、「不要な放銃」の少なさが実力と強く相関することは、研究で示される以前から実力者間では共通の見解でした。①のような共通点が見られるのはその為です。
共通点②については、「認知」(場を見る能力)「打牌」(「判断」の段階で検討した通りの打牌を選ぶ)に範疇です。研究が進んでいないケースにおける「判断」については強者間でも意見が分かれますが、場の情報を見落とさず、ルールレベルの知識さえあれば正しく判断できる選択については、強者は滅多にミスをしないものです。
昨今の麻雀研究から得られた「判断に関する知識」は習得しているにもかかわらずなかなか勝ち切れないという方は、「認知能力の向上」「知識が不要な選択に関する単純なミスを減らす」「正しい判断通りの選択ができるための体力、メンタルを整える」このあたりに取り組まれることをお勧めします。その為の手助けとして、この本の内容が大いに役に立つことは間違いありません。
現代麻雀の神ワザ
本書は日本最大のネット麻雀サイト「天鳳」における鳳南(鳳凰卓の東南戦)で、麻雀強者の牌譜を見続けてきた「鳳南研究所」による書き下ろしの麻雀戦術書です。
「強者の共通点はびっくりするほど少ない」と筆者は言います。
本書では天鳳位を始めとする強者たちの打ち筋の共通点を見出すとともに、それぞれの独自のバランス感覚(他人にはマネできない本人だけの「勝ちの型」)を明らかにすることを目指すものです。
数え切れないほどの牌譜を見てきたからこそ分かる、異彩を放つ一打とその背景にある麻雀理論。
本書で「現代麻雀の神ワザ」を体感していただき、みなさんの「麻雀の型」をさらにレベルアップさせる一助にしてください。
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