- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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コラム 3
「アドバンテージ」と「バリュー」という言葉が出て来ますが、言い換えれば、顕在的なメリットが「アドバンテージ」、潜在的なメリットが「バリュー」というところでしょうか。
こちらでは正しいプレイを「アドバンテージ」「バリュー」に分けていますが、ミスプレイを顕在的か潜在的かに分けて考察したものを以前「現代麻雀技術論」でまとめたことがあります。
上達のためには上手い人のプレイを観ることとよく言われます。確かに一理ありますが、「アドバンテージ」のあるプレイについては座学でも十分に学べますし、観戦よりは実際に自分でプレイを重ねて身に付ける方がよいでしょう。
一方「バリュー」のあるプレイについては、座学だけでは発見できないものも多いと思いますが、今度はただ観戦するだけではどんなメリットがあるのか分かりづらいです。見よう見まねでただ参考にするだけでは、かえって誤った打牌基準が身に付いてしまう恐れもあります。
この記事が掲載される頃には、『第八期天鳳名人戦』が開催されることとなりますが、検討記事を書かせていただく身として、出場者のバリューあるプレイの意味を漏らさずに取り上げていければと思うことです。
場況を見抜く!超実戦立体何切る
本書は平澤元気プロによる立体何切る問題集です。麻雀の「何切る問題」には大きく分けて2種類あり、自分の手牌だけの情報で受け入れ枚数が最も多くなるような牌を選ぶ「平面何切る」と麻雀の実戦さながら、相手3人の捨て牌やポン・チーの情報などを全て加味した上で何を切るかを選択する「立体何切る」があります。
麻雀界ではここ1、2年で「平面何切る」の良書が数多く出版されたこともあり、平面何切るにおいてはかなりレベルの高い知識が共有されています。
ではその中で差をつけるものは何でしょうか?その答えの一つが「立体何切る」です。
立体何切るでは、平面何切るの知識に加えて、河、点数状況、今が何局目であるか、といった多くのファクターを考え合わせた上での最善手を導き出す必要があります。
本書は現代麻雀の立体何切る問題集として先陣を切るものであり、本書の内容をマスターすることで一群から抜け出す雀力を身につけられるはずです。
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