- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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第1章 セオリー1
『統計学のマージャン戦術』153ページによると、対リーチ8巡目の無スジ2の放銃率が約8%、宣言牌のスジ2が約6%、それ以外のスジ2が約3%。140ページによると、8巡目のスジ2全体の放銃率は約3.8%。同じ「スジ」でも放銃率に結構な差があることが分かります。
更に、宣言牌以外のスジの中でも、牌の組み合わせを考えればアガリ率に差がつくと予想できます。16ページの河でが当たるのは相当レアケース。タンヤオ狙いならシャンポンで当たり得るくらいで、放銃率はスジ19より低くあっても1%程度とみます。1手進めば次に切ることになる牌を十分押せるのであればは切ってよいでしょう。
このようなかなり通りやすいと分かる牌を含めて、宣言牌以外のスジ2の放銃率が3%程度となると、たまたまカンチャンやシャンポンで残っている可能性はあるの放銃率は3%よりは高そうです。1シャンテンでも安手かつ悪形残りとなると止めることが多そうです。
全体的には宣言牌のスジであっても、無スジよりは放銃率が低いのですが、これは宣言牌が単なる浮き牌で待ちに関連しないケースも含んだものです。今回はより先にのトイツが落とされているので、が浮き牌だった可能性が低くなります。がメンツ候補の一部であるケースは以外にも色々考えられるので放銃率が大幅に上昇するとまではなさそうですが、それでも通常無スジと変わらないものとして押し引き判断した方がよいでしょう。
リーチのアガリ率は、『統計学のマージャン戦術』77ページによると、宣言牌スジのカン2待ちが54%(赤5切りでない場合)。それ以外のスジカン2待ちが57%、無スジ2待ちが46%(5〜12巡目想定)。元々5割以上アガれる待ちの3%差なので、リーチを受ける側に比べれば宣言牌のスジかどうかを気にすることはなさそうです。19ページのような手牌なら、123三色は残すとして、よりはから切るに越したことはないので打としますが、21ページのようなケースならドラ受けリャンメンを固定する打とするところです。
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