- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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第1章 セオリー12
ホンイツに限らず、手役狙いというのは特定の牌を集める選択なので、何を狙っているかが河情報として現れやすいものです。現行の麻雀ルールには1翻縛りがあるので、特定の手役を狙っていないことが分かれば、別の手役を狙っていることになります。鳴き手役の中で特に出現率が高いのが役牌とタンヤオ、次いでホンイツになるので、タンヤオでもホンイツでもない仕掛けとなると役牌をトイツ以上で持っている可能性が高まります。
(1)(2)は共に、フーロメンツだけならタンヤオに見えますが、手順を見ればタンヤオでないことが判明するケース。ドラが多く手役が1翻だけでも高打点になりやすいルールでは、出現頻度が高く結果に与える影響も大きいので特に意識しておきたいところです。
一昔前の戦術書には、役有り確定で鳴いても打点が下がりにくい手であるにもかかわらず、待ちが読まれやすくなるのでテンパイする牌でもリャンメンからは鳴かないと書かれてあるものが少なからずありました。他家からの出アガリが一切期待できなくても、リャンメンテンパイなら出アガリがきくカンチャンテンパイと同程度にはアガリ率が見込め、メンゼン前提なら完全1シャンテンでもアガリ率はカンチャンテンパイより低い。鳴かなかった場合は他家にアガられるケースも増えます。鳴かないのは105ページ前半の牌姿のように、鳴くとドラと読まれやすい牌とのシャンポン待ちになるうえに、他から鳴いてリャンメンが残ればかなりアガリやすい。しかも巡目が早いといったスルー寄りの条件が揃っている場合に限られるでしょう。
しかしこれはあくまでテンパイと1シャンテンの比較。同じシャンテン数同士なら、手組の上でも大差なければ手役を読まれにくくすることは考えます。ドラが固まっている等、特にアガリの価値が高い場合は安牌になりやすい字牌をあえて抱えないのも手です。本書では触れられていませんが、より基本的な手組の技術として手組のロスが少なければ他の孤立役牌も残しながら打ちます。単に手役を絞らせないというだけでなく、重なればよりアガリやすく、役牌をポンしても一方の役牌がトイツで残るので守備面でも有利になります。
現代麻雀の秘技 相手に対応させる技術
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