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ネマタの戦術本レビュー第844回「『論理的思考で勝つ麻雀』著:中嶋隼也 編その10」

ネマタの戦術本レビュー第844回「『論理的思考で勝つ麻雀』著:中嶋隼也 編その10」

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
  • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!

Logic10

メンゼンでダマ3翻以下となればほぼリーチしますが、注意したいのはダマ3翻で50符以上のケース。アンコが出来て符ハネやサンアンコでダマ50符3翻になるケースだと打点が出来たことに気付かずリーチしてしまうことが多いです。

 

 ダマ4翻以上のケースも、純粋な局収支なら終盤以外はダマよりリーチが上回ることが多いですが、ダマで高打点となれば、アガる前は平場相当の点数状況としても、アガりさえすれば平場でなくなり、トップ目に立つことで次局以降の打ち回しが容易になるという順位的メリットもあります。局収支の観点からはリーチ基準は子も親も変わりませんが、素点が結果に反映されない分評価ptの価値が高い天鳳ルールにおいては親の方がややダマ寄りとなっているのはこのためです。

 

 残り局数が少ないほどダマ寄りになるのは確かですが、南3局のトップ目であっても、下位と近くダマ30符3翻以下のケースはリーチを推奨します。リーチによる加点によって逆転されづらくなるメリットも大きいためです。残り局数がそれなりにあるなら、下位と遠い場合もリーチがよいでしょう。ダントツが出来た場合についてもダマ寄りになる(評価ptの観点からトップの目が薄くなると加点より局消化のメリットが大きくなるため。)ことから、トップを守りやすくなるだけでなく、素点が結果に反映されるルールなら更なる大トップが狙いやすくなるためです。点数状況によって配牌やツモが変わることはありませんが、点差がつけばそれだけ次局以降の展開が有利になります。

 

 ダマ高打点をダマにするかは他家の動向も重要な要素になります。リーチに降りる他家が少ないと分かるならリーチ寄りになるのはもちろん、アガリに近い他家がいるならその他家が降りるとしてもリーチ寄りになります。アガリ率は原則ダマ>リーチですが、ダマにして他家にアガられる展開になった場合は、リーチしていればその他家が降りて結果的にアガれる展開になっていたかもしれません。結果だけで判断することは避けるべきですが、そのような展開になりやすいと予想できるのであれば、通常以上にリーチとダマのアガリ率の差が小さくなるので、結果的にリーチ有利になることも多いのではないでしょうか。

 

論理的思考で勝つ麻雀

「選択と抽選のゲーム」と言われる麻雀。
プレイヤーの実力が反映される「選択」の精度を高めることは何よりも大切です。
本書ではそのために必要な考え方、戦術を論理的に解説します。

著者は麻雀の思考の言語化の達人、中嶋隼也プロ。ロジカルで分かりやすい解説が遺憾なく発揮されています。

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著:中嶋隼也(@owadasenmu
単行本:1,404円
 

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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