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ネマタの戦術本レビュー第910回「『初代Mリーガー松本のベストバランス麻雀』著:松本吉弘 その13」

ネマタの戦術本レビュー第910回「『初代Mリーガー松本のベストバランス麻雀』著:松本吉弘 その13」

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
  • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!

第二章

13

基本的な押し引きのシステムについては、昨今の戦術書で何度となくまとめられています。

本記事でレビューしているものとしては、『現代麻雀最新セオリー』『統計学のマージャン戦術』『論理的思考で勝つ麻雀』あたりがお勧めです。

 

戦術書の中でも結論が若干異なっているところがありますが、その辺りはいずれにせよ押し引き判断が場況に影響されやすいケース。

どちらが有利であるかは個別の場況を踏まえたうえで、本書のように麻雀強者に聞いてみるのがよいでしょう。それがやりやすいのが、牌譜が取れるオンライン麻雀の強みです。

 

システム化は「何となく」を防ぐためでもありますが、「読みを過剰に意識しない」ためでもあります。押すに見合わない手で現物があるにも関わらず筋を負ってしまうのもその典型例です。

「麻雀に読みは必要か」という命題は何度となく取り上げられます。結論としては、基本的な押し引きシステムも、言うなれば簡易的な読みに基づいているものですから、全く不要というわけではありません。しかし、そのシステムを確立していないうちは、難易度の高い個別の手牌読みを無理に用いないのが賢明でしょう。

無理に用いないというだけで、学習する必要がないというわけではありません。むしろこの手の読みも、「手組」「押し引き」「状況判断」と独立したものではないので、そちらの知識が深まれば、自然と習得しやすくなると思います。システムを確立してこそ、本書で言われているように、状況による例外を鑑みながら使い分けることも出来るようになるのです。

初代Mリーガー松本のベストバランス麻雀

新鋭Mリーガーによる待望の戦術書!

現在麻雀界はMリーグの開幕で活況を呈しています。トッププレイヤーによる真剣勝負をリアルタイムで観戦できるのは麻雀ファンとしても興味の尽きないところです。 そんなMリーグに最年少で参加しているのが日本プロ麻雀協会所属の松本吉弘プロ。第9回 TwinCup優勝、第25期 發王戦優勝などの勢いを買われ、サイバーエージェントがオーナーを務める「渋谷ABEMAS」に大抜擢されました。 元高校球児で強面。その容貌から「卓上のヒットマン」の愛称でファンに知られている松本プロですが、麻雀の腕も一級品。 その場の状況に応じて様々なスタイルを使い分ける「ベストバランス麻雀」を身上としてMリーグでも活躍しています。 本書は手順、読み、大局観、ゲーム回し、押し引きといった麻雀で勝つための重要事項をテーマに、松本プロが自身の戦術を初披露した、ファン注目の一冊です。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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