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ネマタの戦術本レビュー第911回「『初代Mリーガー松本のベストバランス麻雀』著:松本吉弘 その14」

ネマタの戦術本レビュー第911回「『初代Mリーガー松本のベストバランス麻雀』著:松本吉弘 その14」

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
  • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!

第二章

14

昨今の戦術書で取り上げられている押し引きシステムは、牌譜データから相手のリーチの良形率、打点、切る牌の放銃率の平均を求めそれを元に基準を作っています。よって、河から相手の手牌が豊潤であると読める場合は引き寄りになると言えます。

一方、豊潤であると読める情報が無い場合でも、配牌時点でたまたま手材料が揃っているケースまでは否定できないので、「豊潤ではない」に相当する情報があったとしてもさほど押し寄りになるとは言えません。よって、システム上では押すかどうか微妙という程度の手であれば、どちらかと言えば降りることが多そうです。

元々押し引き判断が微妙な場合に、相手の手牌が良形、高打点の可能性が高い場合に押すのは、そうでない場合に引くことより損失が大きくなりやすいというのもあります。

以前なら対リーチに押すためには良形テンパイは2翻、悪形なら3翻くらいは必要とされることが多かったですが、昨今では良形テンパイなら何でも、悪形でも2翻で案外押せるケースがあるということが分かりました。

ただしそれはあくまで一般的なリーチに対する押し引き判断の話なので、「豊潤である」と読める情報があるなら、以前と同程度、それに加えて切る牌の放銃率も高いとみるなら、それ以上に慎重に判断した方がよいかもしれません。

押し引きをシステム化する目的はシステムに忠実に打つことではなく、実戦で例外を探すことに集中しやすくするため。いずれにせよ、特に豊潤であると読めるだけの情報を見落とさないように注意しましょう。

初代Mリーガー松本のベストバランス麻雀

新鋭Mリーガーによる待望の戦術書!

現在麻雀界はMリーグの開幕で活況を呈しています。トッププレイヤーによる真剣勝負をリアルタイムで観戦できるのは麻雀ファンとしても興味の尽きないところです。 そんなMリーグに最年少で参加しているのが日本プロ麻雀協会所属の松本吉弘プロ。第9回 TwinCup優勝、第25期 發王戦優勝などの勢いを買われ、サイバーエージェントがオーナーを務める「渋谷ABEMAS」に大抜擢されました。 元高校球児で強面。その容貌から「卓上のヒットマン」の愛称でファンに知られている松本プロですが、麻雀の腕も一級品。 その場の状況に応じて様々なスタイルを使い分ける「ベストバランス麻雀」を身上としてMリーグでも活躍しています。 本書は手順、読み、大局観、ゲーム回し、押し引きといった麻雀で勝つための重要事項をテーマに、松本プロが自身の戦術を初披露した、ファン注目の一冊です。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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