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ネマタの戦術本レビュー第956回「『麻雀の失敗学』編 その4 著:朝倉康心」編

ネマタの戦術本レビュー第956回「『麻雀の失敗学』編 その4 著:朝倉康心」編

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
  • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!

当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるものを取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。

失敗学7 本書の記述をみる通り、プロとしてリーグ戦に挑む打ち手は局面だけでなく、対戦相手の挙動まで読みに入れていることが分かります。より多くの情報を把握できるということは、それだけ実力者であることの証とも言えます。

しかし、把握した情報が正しいとしても、それに基づいて正しい判断が出来るかとなればまた別問題。むしろ情報量が多ければ多いほど、打牌判断のうえでは不要になる情報を上手く排除しないと、かえって判断を間違えてしまいかねません。

実力者であればわざわざやる必要がないことかもしれませんが、個人的には、手牌や他家の挙動を読みに入れる前に、まずは自分の手牌と切り出す牌を踏まえて先に押し引きを判断することにしています。今回の局面であれば、「安牌が少ない手牌なので、降り切るのが難しいため安手でもテンパイを取っておくことに越したことはない。よりが通りやすいのでで鳴いて打」という感じです。

もちろんここで思考を止めてしまうと、何らかの理由で「安牌が少ないなりに降りるべき」ケースで安易にテンパイにとった結果他家に放銃といったミスをしがちですし、そのミスを「仕方無い失点」と誤解しがちになる恐れもあります。しかし、麻雀に何年も親しんでいる打ち手にとって、ミスの原因は知識不足より、知識過剰にあることが多いものですから、ひとまずは簡易的な基準で判断したうえで、本当にその選択で間違ってないか読みを踏まえて再確認する方法をお勧めします。

失敗学8 手牌に雀頭が無い場合、雀頭が有る場合はあまり見られない選択が有力になるケースが多々あります。体系化も難しいので、局面に応じた判断が特に重要になります。今回のケース、仮にドラがなら、ドラを先切りして安牌を抱えるのが自然なところ。それならカン受けが残り2枚で、引いても単騎残りとなるとドラ先切りも視野に入ります。優劣を比較するのは難しいですが、選択肢の一つとして押さえておきたいです。

2枚切れと1枚切れも雀頭有りの手牌なら2枚切れを残すので間違いやすいところ。繰り返しになりますが、雀頭が有る手牌の時と同じ感覚で打たないように注意したいですね。

朝倉康心の『麻雀の失敗学』

失敗こそ進歩のチャンス!
麻雀プロの戦術本で、自分のドヤ牌譜、アガった名牌譜に焦点を当て語ったものは過去に数多くありますが、自分の「失敗譜」だけに目を向けそれについてひたすら語った戦術本はありません。なぜでしょうか?それは失敗は恥ずかしく、またそれを明かすことは自分が弱いと思われかねないからです。

しかし日本で唯一「天鳳位」を2回獲得、Mリーグ2018でトッププロ相手に178.8ポイントの好成績を残した朝倉康心なら、その心配はありません。著者自身のツイッターも、失敗譜の反省にまみれてます。そんなことから生まれた本書ではMリーグの実戦の失敗から新たな『常勝理論』が語られてます。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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