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ネマタの戦術本レビュー第962回「『麻雀の失敗学』編 その10 著:朝倉康心」編

ネマタの戦術本レビュー第962回「『麻雀の失敗学』編 その10 著:朝倉康心」編

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
  • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!

当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるものを取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。

失敗学17 2345から2を切るか5を切るか。どちらを切っても結果的に変わらないことも多いですが、麻雀を打っていると何度となく出くわすので、どちらが良いかを比較できるようにしておくことはかなり重要と思っています。

この手の選択は外側の牌を切った方がよいことが多いので、失敗しやすいのは内側の牌を切った方が有利なケース。が通っていればカンとカンなら前者が残っている可能性が高いのでを選ぶのは容易いですが、今回のケースはトイツ落としからドラ単騎が無いこともあり、確かにを選んでしまいそうです。

手広い待ちに放銃した場合は、放銃しなかったとしても結局ツモられてしまうことも多いので、「狭い待ちに放銃しない選択」が有利になりやすいというのは覚えておいて損はなさそうです。例えばのくっつき1シャンテンでを他家リーチに押す場合、ツモられにくい待ちに振るより待ちに振った方がよいので、ツモでテンパイする打がよいということになります。

失敗学18 からが出て鳴いてしまった、と持っていて赤牌を鳴きたいがあまりが出て鳴いてしまったという例を聞いたことがあります。しかも誤チーをしたのはどちらも、牌を積む麻雀をかなり打ち慣れている熟練者でした。

将棋界でも、プロが二歩や動けない所に駒を動かすといった反則で負けてしまう例がよく話題になります。何故反則手を指してしまったかのエピソードで多いのが、「次に指すつもりの手を指してしまった」というもの。局面を深く思考するがあまり、そちらに集中してうっかりミスをしてしまうという話は反則に限らずよく聞くので、案外実力者ほどこの手のミスが多いのかもしれません。

将棋棋士の反則負けは度々話題になり、公式戦で5回も反則をした棋士が、一部から「永世反則王」と呼ばれていたりもしますが、反則を恥ずかしいことと受け止めるファンはむしろ少数派で、どちらかといえば微笑ましいエピソードとして受け入れているファンが多いように思います。麻雀プロもファインプレーばかりでなく、チョンボや大ポカの類が公に話題になり、それも含めたうえでその雀士の魅力であると受け止められるような土壌が形成されればいいですね。

朝倉康心の『麻雀の失敗学』

失敗こそ進歩のチャンス!
麻雀プロの戦術本で、自分のドヤ牌譜、アガった名牌譜に焦点を当て語ったものは過去に数多くありますが、自分の「失敗譜」だけに目を向けそれについてひたすら語った戦術本はありません。なぜでしょうか?それは失敗は恥ずかしく、またそれを明かすことは自分が弱いと思われかねないからです。

しかし日本で唯一「天鳳位」を2回獲得、Mリーグ2018でトッププロ相手に178.8ポイントの好成績を残した朝倉康心なら、その心配はありません。著者自身のツイッターも、失敗譜の反省にまみれてます。そんなことから生まれた本書ではMリーグの実戦の失敗から新たな『常勝理論』が語られてます。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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