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第10回 ネマタの麻雀徒然草

第10回 ネマタの麻雀徒然草

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ネマタの麻雀徒然草とは
  • 『ネマタの麻雀徒然草』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる「麻雀に関する話題を徒然なるままに書き連ねていく」コラムです。
  • 第1回はコチラ

 これまで麻雀のルールに関する話を取り上げてきましたが、今回からは私の所感について述べたいと思います。麻雀のルール問題に関しては、私も「まあじゃんなるゲームを考えてみた」で取り上げましたが、これは私の脳内で考えたアイデアの一つというだけであり、麻雀のルールをこのように変更すべきであると考えているわけではないということをご了承下さい。

 符計算や一翻縛りを廃止したルールの麻雀を普及しようとする試みについては、これまで取り上げてきたように、今に始まったことではなく、麻雀の歴史のうえで様々な形でなされてきましたことです。そして、それらの試みが麻雀を普及させるうえで貢献したかとなれば、何とも言えないという歴史的事実に目を向ける必要があるでしょう。初心者向けに簡易的なルールを採用するという試み自体は、私も好意的に受け止めております。しかし、それを公式ルールとして採用すべきという考えには賛同しません。

 理由としてはまず、「現時点」でルールを簡略化することが、新規参入者を増やすことに繋がるとは考えにくいということです。もしも、リーチ麻雀が普及する以前、昭和20年代にまで時計の針を戻せるのであれば、簡易的かつ整合性の取れたルールを採用しようとする試みに賛同します。

 しかし、今はリーチ麻雀が普及してから既に60年後の世界。普及の過程で様々な問題が生じ、結果的に公式ルールが存在していない日本麻雀界ではありますが、日本で最も普及したテーブルゲームが麻雀であるというのもまた事実です(直近のプレイ人口こそ将棋に抜かれていますが、これは藤井聡太人気を始めとしたブームの影響が大きい)。全盛期と比べてプレイ人口がかなり落ちているのは趣味の多様化が原因で、これは麻雀に限りません。

 まだあまり普及していないゲームであれば、新規参入者の獲得のためにルールを簡易化するというのも有力な試みでしょう。しかし、麻雀は既に普及が行き渡ったゲーム。公式ではないとはいえ、多くの打ち手が共通の認識を持ってゲームに親むことができるというのは貴重な財産と言えます。これから麻雀に興味を持つかどうか分からない人向けの普及よりも、今まで麻雀に親しんできた人を大事にしていきたいと私は考えます。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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