戦術本『麻雀の2択』のレビューを始めさせていただきました。こちらでは本書で取り上げられている、「データの泉」を元に思うところを徒然なるままに書かせていただきます。データの具体的な数値については、是非とも本書を購入のうえ御確認下さい。
「データの泉」130p
天鳳はトップの価値が比較的小さく、完全順位制なので素点を稼ぐメリットも小さい。よってトップ目の時はリスク回避的に打つことが多く、リーチをかけるのは待ちに自信がある場合。リーチの良形率が高くなることが考えられます。
データのうえでもその通りの結果になっていますが、比率としてはそこまで大きく変わるというほどでもなさそうです。ただし、「役有りや良形変化を目指すのが困難な手も多い」「4万点台でも2着と大差ない場合もある」「良形でもダマにされる場合がある」「字牌待ち等の比較的アガリやすい待ちが良形に含まれていない」という要素もあるので、特にアガリやすくないカンチャンやペンチャンで役有りとなれば、ダマにされる頻度は相当高くなっているかもしれません。より細かいデータが欲しいと感じさせられました。
これが雀荘ルール、素点制かつ祝儀有りならどうなるかも気になるところです。素点制であっても順位点が大きい以上、トップ目ほど打点より待ちの良さを重視する傾向にあるとは思いますが、トップ目でもリードすればするほど、多少アガリ逃したところで順位を落とすリスクが低いのもあり、祝儀の価値自体はむしろダントツになるほど価値が上がります。
よって、雀荘ルールではダントツでも祝儀狙いでリーチを打つ、いわゆる「かっぱぎリーチ」が有効なのですが、実際はルールの違いをそれほど意識せずに打つ人も多いので、案外差がつかないかもしれません。雀荘ではこの手のデータを取ることが出来ないので、個人的には天鳳の「雀荘戦」がもっと流行って欲しかったと今更ながら思うのでありました。