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卓上でヨシ!麻雀暗記ノート 第41回 打点をつくる(その3) 攻守に活躍するホンイツ

卓上でヨシ!麻雀暗記ノート 第41回 打点をつくる(その3) 攻守に活躍するホンイツ

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ホンイツは、字牌とある一色の牌を集めるシンプルな役ですが、攻撃の要となる大切な存在です。

役を高い順に並べると、役満は別格として、次に高いのがチンイツの6ハン。
その次がホンイツ、純チャン、リャンペーコーの3ハンです。純チャンとリャンペーコーはレアな役ですが、ホンイツはかなりの確率で狙えます。

昨年出版されたZEROさんの「麻雀手役大全」(竹書房)は、38種の役を解説した辞典で、読み物としても面白い1冊です。中には「ホンイツはリーチと並ぶほどの強い役だ。この2つの役で麻雀は回っていると言って良い」(P96)と書かれています。上級者から見ても、極めて重要だということですね。

前回のタンヤオもそうですが、ホンイツも一見単純な役なので、あまり玄人っぽく見えないかもしれません。「上級者は複雑な役を華麗に決める」というイメージがあるかもしれませんが、実力にかかわらず、リーチ、タンヤオ、ホンイツといった基本的な役が軸になることは変わりありません。

ほとんどの場合、配牌時に、この3つの役のどれかを意識する、といっても過言ではありません。
(もちろんピンフを目指せる配牌もありますが、ピンフはメンゼン役なので、多くの場合リーチすることになります)

さて、ホンイツは鳴いても2ハンあるので、役牌やドラがあると、パワーアップします。
2ハンから3ハン、3ハンから4ハン(マンガン)は、点数が倍々で増えていくので、効率が良いのですね。
配牌で役牌のトイツがあったり、ドラ色の牌が多くあるときは、まずホンイツを意識しましょう。

「役牌+役牌+ホンイツ」「役牌+ホンイツ+ドラ」でマンガンなら理想的ですし、「役牌+ホンイツ」「ホンイツ+ドラ」の3ハンでも十分です。3ハンの出アガリは子で3900点、親で5800点ですが、一九牌や字牌がアンコになると、40符になりやすいので、子で5200点、親で7700点も期待できます。

また、同色の牌を多く使うので、最終的な待ちの形が、多面待ちなど強い形になりやすいことも特徴でです。例えば、このようなテンパイになれば、言うことないですね。[三][五][六][八][九]の5面待ちです。

[四][四][四][赤五][六][七][八]   [三][一][二] チー [発][発][発] ポン

ホンイツは、一度目指すと決めれば、鳴きも活用して一気に進めることがコツですが、目指すかどうかの判断ラインは微妙で、人によって異なると思います。

参考になる動画として、「麻雀の匠」の平賀聡彦プロの3回目をご覧ください。

配牌と最初のツモは
[一][二][二][三][四][六][七][④][7][8][東][南][南] ツモ[北] ドラ[6]

マンズが7枚、字牌が4枚で計11枚あり、ホンイツを狙えそうですが、この時点では平賀プロはそうはせず、[北]を切ります。

ドラの[6]を使えますし、トイツの[南]はオタ風なので、鳴いたらただのホンイツ(2ハン)になる可能性大だからです。[④]へのくっつきも期待できますし、ホンイツよりは、メンゼンで進めてリーチを狙った方が良い、という判断ですね。

鳴いたホンイツのみの手は、俗に「バカホン」と呼ばれ、積極的に狙うものではない、とされています。2ハンしかないため狙う価値が薄い、というわけです。
(ただ、かわし手として有効な時もあり、「バカホン」が絶対にタブーというわけではありません)

平賀プロの次のツモは[東]。今度はホンイツ狙いに切りかえ、[④]を切ります。
[東]は役牌で、鳴いても「役牌+ホンイツ」の3ハンを見込めるようになったからです。
このように、序盤は、ある牌が1つ来るか来ないかで判断が変わることが多いですね。

平賀プロの「麻雀の匠」シリーズは、通常の点数に加えて、「侍ポイント」という新しいシステムが紹介されていますので、ぜひ全編ご覧ください。

なおホンイツの特徴として、「他家から分かりやすい」という点があります。
例えばマンズのホンイツを狙うと、切る牌はピンズとソーズだらけになります。警戒されてアガリにくくなる面は確かにありますが、同時に、ライバルをおさえこんで、オリさせる効果もあります。

ホンイツはだいたい、役牌やドラが絡んで3ハンあるので、他家から見ると、振り込みたくはないわけです。危ない色と字牌(特に役牌)は、とても切りにくくなるんですね。
もし自分のホンイツが成就しなくても、他の3人をノーテンにできれば、失点せずに済みます。

リーチは1000点の供託が必要ですが、ホンイツは、供託なしで、時にリーチ以上の威圧効果を生み出すことができるのです。

また、守備力が高いことも、ホンイツの魅力です。
字牌を持ちながら手を進めるので、先制リーチを受けても、比較的安全な字牌を切りながらしのぎやすいのです。タンヤオは守備力の薄さが課題でしたが、この面でもホンイツは優れています。

今年出版された近藤誠一プロの「麻雀 理論と直感力の使い方」(竹書房)には、オーラスをトップ目の親で迎え、次のような配牌+第一ツモから、ソーズのホンイツに向かう場面が紹介されています(P128)。



[三][四][八][④][⑨][⑨][1][5][6][南][南][北][北][白] ドラ[5]

ドラがあるとはいえ、ソーズは3枚だけです。普通はソーズのホンイツに向かうことはまれでしょうが、オーラスのトップ目の親なので、流局に持ち込んで牌を伏せれば(ノーテンだと宣言すれば)勝ち。逆に、他家に放銃して着順が下がるのは、絶対に避けたい場面です。

近藤プロは、[八][④]とだしだし、あえてソーズのホンイツだよとアピールします。他家にプレッシャーをかけつつ、いざという時は字牌を切って守る作戦です。もちろん、うまくいけばアガって加点し、トップを不動のものにもできます。

このように、ホンイツの利点を生かせる場面は数多くあるので、ぜひ積極的に狙ってみてください。
おすすめは、放送対局の動画などで、ホンイツが完成した局だけを数多く見ることです。どんな局面、どんな配牌で狙っていくとうまくいきやすいかを見て、ホンイツの感覚をつかみましょう。

「ホンイツコンサルタント」を名乗る佐々木寿人プロが、Mリーグでも結果を出しているように、ホンイツをマスターすれば、心強い味方になってくれると思います。

次回は、ツモの確率を上げることを考えます。

この記事のライター

藤田 明人
最高位戦日本プロ麻雀協会第43期後期(2018年入会)
兵庫県出身。東京大学法学部卒業後、新聞社に入社。
記者を経て、教育事業部門で勤務。
麻雀が、幅広い世代の学びにつながることを研究しています。

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