麻雀プロリーグ「 Mリーグ2019 朝日新聞ファイナルシリーズ」2日目が6月18日(木)に開催された。
緊急事態宣言発令を受け開催は約2ヶ月ほど見送られていたが、徹底した感染防止対策がとられ待望の開催となった。


第1試合
第1試合は岡田、朝倉、多井、近藤の対戦。岡田はファイナル初登板。

東1局は多井が赤2の先制リーチをかけるも流局。次局東2局1本場も、親の近藤がリーチも流局と、流局が続いた。


場に緊張感が走る東2局2本場。ファイナルまでは苦しい戦いを強いられてきた朝倉が跳満ツモでリードをとる。

東3局親番を迎えた多井、配牌からドラが暗刻。しかし近藤がピンフをヤミテンにかまえ、朝倉もカン
の三色ドラ1をテンパイ。多井のドラ暗刻を活かせずかと思われたがカン
でリーチをかける。打点がある朝倉は押していくも、多井が一発目に持ってきたのは近藤のアガリ牌の
だった。




次局東4局。かなり厳しい状況にあるサクラナイツ・岡田の親番。親番で稼ぎたかったが、多井のノベタン先制リーチに、テンパイから満貫を放銃し、南入。
岡田は点棒を支払ったあとに、自身を落ち着けるように息を吐いた。



南1局親番の朝倉が配牌で三元牌全て対子。を仕掛けた時点では、
が残り山に2枚と、大三元成就は目前に。




カンを引き入れ高目大三元のテンパイを入れる朝倉。この派手な仕掛けに他家はオリに回り、
は一枚近藤に流れた。

しかしまだ残り1枚山にはある。飄々とした表情を見せる朝倉だが、山の位置を直す手には少し震えがみられたような気がした。
ツモ番は残り2回。手に力をこめツモってきた牌は、だった。

Piratesをトータルトップに押し上げる役満に、実況の日吉も「・
・
と見事宝箱を三つ並べて、港に胸を張って帰れそうだ!」と海賊になぞらえた熱い実況で興奮をあらわにした。
対して南1局時点で箱下になってしまった岡田だったが、冷静に打ち回し2000点、満貫とアガって地上に復帰。オーラス親番を迎えた。


南4局を序盤に暗槓した岡田。唇を引き絞り、薄かったが広いテンパイにとれる
を引き入れリーチ。すると一発でツモ。震える手で裏ドラをめくり、声を絞り出して4000オール。2着目になった。

岡田は次局も5800点は6100点を多井からアガリ、近藤と多井は700点の同点となった。

南4局2本場。近藤と同点の多井が、ヤミテンでもならアガれるテンパイだがリーチ。近藤も
が出ていってしまう形でテンパイするも長考。しかしテンパイしなければいけない状況に、
が放たれ多井のアガリとなり、これが近藤の今シーズン2度目の4着であった。


見事大三元という宝箱を引き上げた朝倉の大トップで第一試合は終了した。

勝利者インタビューで朝倉は「役満はびっくりしました。テンパイした時は、は当然出てくる牌ではないですし、山に何枚あるかわからない牌なので、アガれないだろうなと思ってました。
も
も出てくる牌ではなく、6000オールでもよりトップになる確率が高くなるので、
ひいたらアガリやすさをとって、
のフリテンにしようかなと思ってました。
もってきたらひどいアガリ逃しをするところだたので、持ってこなくてよかったです。自粛期間中に自分の麻雀を見つめなおそうと思って、ネット麻雀をたくさん打って、それで調子が戻っていい状態でファイナルを迎えられたかなと思います」と嬉しそうに話した。
ファンに向けては「残り7戦、順位はどんどん変動するとは思いますが、首位に立つことができました。チーム4人一丸となって頑張りたいと思います」とポーズをとった。
第1試合結果
1位 朝倉(Pirates)+94.4
2位 岡田(サクラナイツ)+4.2
3位 多井(ABEMAS)▲36.7
4位 近藤(フェニックス)▲61.9

第2試合
第2試合は沢崎、小林、白鳥、和久津が出場。和久津はファイナル初登板となった。

第1試合で踏みとどまった岡田に続きたい沢崎だったが、テンパイせず流局。不調を物語るツモだった。
東2局1本場は親の小林が仕掛けて満貫テンパイも、白鳥がタンヤオでかわす。

東3局親の和久津が先制リーチ。白鳥もテンパイを入れるも和久津が満貫ツモでリード。


次局東3局1本場は流局したが、王牌に赤牌が全て眠るという珍しい局となった。

南1局はピンフのヤミテンに構えていた和久津が白鳥のリーチに放銃。


南2局に和久津がまたもピンフ・ドラ1のヤミテンに構えていたところにをツモってリードを広げ、親番を迎えた。

南3局、親番がすぐに流れてしまった沢崎。やっとのテンパイを入れてリーチをする一人テンパイで流局。僅差のオーラスとなった。


オーラス。白鳥にドラ3、高目なら跳満のテンパイが入る。しかし沢崎の先制リーチを受け、待ちが
になったところでリーチをかけるも、和久津が沢崎に放銃し決着。




沢崎は苦しかったが2着となり、和久津は初登板でトップを飾った。

勝利者インタビューで和久津は「すごく緊張しました。ラスを引かないはずの近藤さんがラスを引いてしまったので、ちょっと節目になる半荘だと思って打ちました。南2局のヤミテンは、自身の河にがあって、リーチを宣言すると
は打たれない牌だと思ったのと、親の剛さんの河に
があるので、ヤミテンにしました。オーラスはもしかしたらアガれてたのかもしれないですけど、沢崎さんのドラ切りを信用して受け気味にして、親に当たらない牌を打って終わらせることができました」と緊張した様子で話した。
ファンに向けて「戦力になれるように、セガサミーはカードが4枚あるんだぞっていうところを見せたかったので頑張りました。不安なところもいっぱいあるかもしれないですけど、最後まで全力で頑張りますので応援よろしくお願いします」と深々と一礼し、ポーズを決めた。
第2試合結果
1位 和久津(フェニックス)+61.9
2位 沢崎(サクラナイツ)+3.4
3位 白鳥(ABEMAS)▲18.5
4位 小林(Pirates)▲39.1
6月18日トータル結果
Pirates+55.3
サクラナイツ+7.6
フェニックス ▲7.7
ABEMAS▲55.2
