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ネマタの戦術本レビュー第90回「傑作『何切る』300選 著:G・ウザク 編集:福地誠 その2」

ネマタの戦術本レビュー第90回「傑作『何切る』300選 著:G・ウザク 編集:福地誠 その2」

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Q10−12 
Q10 テンパイした時の待ちの強さ(出アガリしやすさ)重視も、「よりよい手」優先の一環。
 今回に限らず、面子候補同士を選択する際は、裏目同士ではなく、共通の受け入れ同士(今回は)を先に比較するのがポイントです。
Q11 「くっつき1シャンテンは雀頭固定」と言われることもありますが、「雀頭固定が目先の受け入れ枚数では有利になりやすい」というだけで、「よりよい手」優先と考えると、実は雀頭固定が正着になることはそれほど多いとは言えません。
 ただし、雀頭を崩してヘッドレス1シャンテン(今回なら打)にするよりは、受け入れが広いくっつき1シャンテンの方が多くの場合有利です。
Q12 アガリには必ず雀頭が1つ必要なので、トイツを必ず雀頭として使うことになるトイツ1組の時より、雀頭としても面子候補としても使えるトイツ2組の時の方が変化面で有利になります。

 場況なしの場合に、どのような場況を想定するのが適切なのかについて、麻雀打ちの間で共通の見解が得られていないという問題があるのも確かです。
 しかし、数学の問題で場合分けをする必要があるように、場況によって判断が変わるというのであれば、答えられないという前に、大まかな場合分けをする程度の努力は回答者の方でするべきことではないでしょうか。

 

Q13−15 
Q13 なら、「よりよい手(良形テンパイ)」優先ならそれでも打ですが、受け入れ枚数大差で、単騎待ちになっても手変わりは残るので難しいところ。
 今回は4巡目で手変わりを待つ余裕があることが多いこともあり打でしょうか。ここまで受け入れ枚数が大差でも打が悪くないのですから、受け入れ枚数はほとんど気にせず、「よりよい手」優先でよいことがお分かりいただけるかと思います。
Q14 打ツモより、打ツモの方が打点的に「よりよい手」かもしれませんが、裏目同士より共通の受け入れ同士()を先に考えます。
なら、先にを引いてもドラ単騎待ちがリーチのみ待ちに比べてもよりよい手なので打とします。
Q15 「鳴きがきく」こと自体はあまり意識しないと前回申しましたが、2シャンテン以上の手で、面子が完成する牌は全部鳴くつもりの手なら、メンゼンより鳴いてテンパイすることの方がずっと多いので「鳴き前提」でよいでしょう。
 大抵はそれでも、単に手役を見た方が高打点になりやすいからで説明がつくので、今回のようにメンゼン手で「鳴きがきく」ことが打牌選択のポイントとなる問題は実は珍しいです。
 では、クイタン無しのルールならどうでしょうか。鳴きがきかないのであればトイツよりは4連形の方が面子を構成しやすい。
 トイツ同士では内寄りの牌は手変わりが多い分面子を構成しやすく、があるので引きのフォローがあることから打とします。

 手牌以外の条件が無いなら東1局の配牌と考えればよいですが、巡目の設定がある場合、例えば中盤で1面子も無い手牌であれば、何が比較的安牌になりやすいか、安牌になりやすい牌を残すべきではなかったか。
 安牌を切ってテンパイだが手変わりも結構あるという手牌であれば、安牌に変わる有効牌を自分でどの程度切っているのか、切っているとするなら残すべきではなかったかが気になります。
 もちろんそれも踏まえたうえである程度は場合分けをしたうえで答えるべきなのですが、そのような問題を見せられると「そもそも自分ならこのような手牌になってないから答えられない」と言う人の気持ちが分からなくもありません。

 

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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