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ネマタの戦術本レビュー第89回「傑作『何切る』300選 著:G・ウザク 編集:福地誠 その1」

ネマタの戦術本レビュー第89回「傑作『何切る』300選 著:G・ウザク 編集:福地誠 その1」

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Q1−3 「何切る」と言うとどうしても、「受け入れ枚数が何枚になるか」「この形ならどこを切るか」に意識が向きがちですが、実際は、「一手進んだ時に、よりよい手にするにはどうすればよいか」「よりよい手とはどのような手か」が肝心です。
 「よりよい手とはどのような手か」を意識せず単に形だけ覚えようとすると、今回のように少し形が違うだけで何を切るかが変わる問題に対応しづらくなりますし、「よりよい手にするにはどうすればよいか」を意識していれば、「受け入れ枚数が何枚になるか」と数える必要性は、実はほとんどないということにお気づきになられることと思います。
 Q2はリャンペーコーにならないツモでものシャボにする手があるので、不確定かつ悪形残りのリャンペーコー狙いが先にを引いた時以外も悪くならないのがポイント。

 のトイツが役牌以外であれば打との比較は微妙。チートイツ1シャンテンでもあるのでそれでもやや打に分があるとみますが、の見え具合次第で打の方を選んだ方がよいことも多そうです。

Q4−6 「鳴きがきく」というのは勿論メリットですが、「メンゼンでテンパイした時に、打点面でよりよい手になる」手については、鳴きがきくことは考慮しなくても正着が選べます。
 鳴きがきくことをメリットとして考慮するのは、打点差があまりない手牌の時だけで十分です。
 鳴きをがきくこと自体を優先してしまうと、メンゼンでよりよいテンパイになる可能性を下げる損な打牌を選択してしまう場合もあるので注意しましょう。
 Q6は、親子、巡目、タンヤオの有無に関わらず打。理由は打ツモの1シャンテンより、打ツモテンパイの方がよいというだけで十分です。

 もしなら、巡目が深くないなら基本打。カンテンパイがいかにもアガリづらそうなら打という選択肢もあります。
 トランプは52枚、麻雀は136枚。私がまだ5歳だった頃。麻雀というゲームに憧れた理由がまさにこれ。当時の私にとって、まさしく運命的な出会いでありました。

 Q7−9 Q7は仮に打ツモでも、タンピンになる受け入れ枚数の多さでを残して打とするところなので、「裏目」ではないですね。
 むしろなら、目先の受け入れ枚数より、を残すことでツモで完全1シャンテンになることを優先して打とするところ。
 そうなると実は今回の手牌で打とする理由は、ツモなら落としでタンピン確定1シャンテンになり、タンヤオ不確定の完全1シャンテンより勝ることにあります。
 目先の受け入れ枚数が多い選択が結果的に有利だったというだけで、やはり、「よりよい手優先」なのです。
Q9は、リーチ悪形40符3翻>リーチ良形30符2翻 (メンゼンテンパイで良形側が2翻以下なら、悪形側が10符+1翻以上高ければ悪形に受ける方がよい)というのがポイント。
 悪形同士でアガリ率に結構差があるので場況によっては良形を優先することもありますが、今回は先にを切ることでが出アガリしやすくなる効果もあるのでなおのこと打がよいでしょう。

 第三段階は、「考える前に手が正しい打牌を選ぶ」というところでしょうか。考えているうちはまだまだ甘いのかもしれません。

 

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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