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ネマタの戦術本レビュー第755回「セット麻雀必勝法 著:H坂 その7」

ネマタの戦術本レビュー第755回「セット麻雀必勝法 著:H坂 その7」

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
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第1章 19

 麻雀が強くなりたいのであれば、普段から「この手牌、局面なら何を切るか」という麻雀の「選択」に関する話をすることをお勧めします。麻雀が好きでよく打つけど強くならない人は、麻雀の抽選や結果の話ばかりしている印象があります。「選択」についても、大雑把な一般論よりは個別具体論の話を中心にしましょう。ネット麻雀なら牌譜が残るので題材はいくらでもあります。

 しかし、「楽しく麻雀を打ってもらう」となると話は別です。抽選や結果の話ならまだしも、選択の話は時として打牌批判になります。勝てるようになって自分の腕に自信が持てるようになるとつい他人の選択に口出しをしたくなりますが、相手から求められたのでない限りは慎むようにしたいものです。

第1章 20

 子の満貫に振り込むと16000点差が縮まりますが、メンゼンツモの1翻がついて跳満になると自分が子の場合は15000点、親なら18000点差が縮まります。下家へのアシストや差し込み狙いでアガリを目指さないことはありますが、いわゆる「配牌オリ」が有効なことはなかなかないものです。他人に委ねるくらいなら、決められる時に自分で決めることを基本的なスタンスにした方が勝ちやすいでしょう。

 しかし、麻雀で勝つために必要なのはあくまで、「よりマシな選択肢の積み重ね」であることも忘れてはなりません。ヤミテン察知の当たり牌止めに関しても、当たりと確信して止めるというよりは、「ヤミテンがいないとしてもさほど損な選択ではないので、他家のヤミテンも考慮して止めるに越したことはない。」という判断でされることがほとんどです。判断の精度が高ければ、結果的に「ビタ止め」になることも増えます。強者の打牌の意図を知れば、今の自分には無理であっても、努力次第で再現可能な打牌であると気付けると思います。もっとも筆者が書かれている通り、慣れないうちはアガリのチャンスを逃してかえって損するケースも出てくるので、実際にやるとなると難しいのは否めませんね。

第1章 21

 安全牌を持つかどうかはあくまでケースバイケースですが、アガリを目指す技術が十分に身に付いていない段階では、受け入れが狭まるような安牌を抱えることは考えずに打つくらいでいいと思います。安牌を抱えるのが癖になると、アガリを目指すうえでの手作りの知識だけでなく、安牌が少ないなりに正しく降りるための知識が身に付かなくなる恐れがあります。本書に書かれている通り安牌を増やすためのアンコ落とし等を駆使すれば、案外手詰まりからでも放銃を回避できることが多いものです。

 ただし、安牌を持たないと言っても、ターツや浮き牌同士の比較になった場合に将来安牌になりやすい方を残すといった工夫は必要です。周辺が安牌になりやすい牌は他家に使われていないことも多いので、アガリを目指すうえでもメリットがあります。単に安牌を抱えるのではなく、攻防一体の手組を身につければ、筆者のように安牌を意識していなくても、自然と回し打ちしやすい手牌が残りやすくなります。

竹書房で一番麻雀が強い男が明かすセット麻雀必勝法

史上初、セット麻雀(知り合い同士の麻雀)必勝法の本です。

もし知り合いと麻雀をしたことのある人でしたら感じたことがあると思いますが、どんなセット麻雀にもそこに「勝ち頭」の人がいます。なんであいつに勝てないんだろう?
その人とあなたはどこが違うのでしょうか。
本書は竹書房という一会社を例にそれを解き明かします。ぜひこれを読んであなたも「勝ち頭」になってください。

 
H坂
単行本:1,620円

 
 

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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