- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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第4章 75
四人麻雀なら多くの場合2着はプラスになりますが、どの程度プラスになるかはルールによって様々。手牌と局面を意識できていれば、ルールの差異はさほど気にする必要はないと考えていますが、残り局数が少なくなってからの順位点に関しては、ルール次第で手牌の価値や、手作り、押し引きの方針が大きく変わるので必ず押さえておくようにしましょう。
人は同じ名前がついていれば同じだけの価値があると判断しがちですし、価値判断については自分が親しみ慣れているものを基準に置きがちです。「2着」と呼ぶ代わりに、そのルールに応じた順位点で呼ぶようにしましょう。竹書房ルールなら、順位点は1位から順に45−5−▲15—▲35。トップ1回ラス1回と2着2回の順位点が変わらないのですから、いかにトップの価値が高いか分かります。
第4章 76
メンゼンツモの1翻があるので、リーチに振り込んで逆転されるケースは、実はツモられた場合も逆転されることが多いものです。アガリに遠い手ならともかく、自分がテンパイならトップ目でも勝負することが多いでしょう。本書で示されている通り、トップから2着は▲40pt、トップからは3着落ちは▲60pt。何となく2着はプラス、3着はマイナスという感覚でいると、3着落ちのマイナスを過大評価しがちになります。
第4章 77
ネット麻雀の主流がトップの価値が高くなく、素点を評価しない順位制であるため、ネット麻雀が主戦場になるとトップを過小評価しがちになるというのは確かです。
しかしあくまでルールが違うから打ち方が異なるのであり、ネットの知識だから信用できないというものではありません。繰り返しになりますが、順位ではなく、ルールに応じた順位点で評価する癖をつけておきましょう。
第4章 78
収支戦は素点も評価に含まれます。順位点の割合が大きいルールが昨今の主流なので、基本は順位を意識していればよいのですが、そちらにばかり気を取られると素点が疎かになりがちです。
「プロスペクト理論」に代表されるように、人はリスク回避的な選択を好む傾向があります。勝っている時はこれ以上負けなければいいと考えて必要以上に失点回避に走り、逆に負けている時はこれ以上負けても変わらないからと必要以上に失点を取り戻そうとしがちです。順位にこだわりすぎると細かい損失が増え、長期で見れば無視できない差になります。
ただし、半荘毎の結果が独立しているルールなら、それまでどれだけ勝とうが負けようが次の半荘の打牌基準は変わらないので、「あと◯◯だけ勝ちを増やそう」という目標を立てると打牌基準がブレることによるミスを起こす恐れがあります。雑な放銃はもちろん減らさなければなりませんが、あくまで、「今この局面で、どうするのが最善か」を考えることに集中し、将来の勝ち負けにこだわり過ぎないよう注意したいものです。
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