- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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第1章 思考16
手牌Cの手でを残してをツモったとしても、単純な受け入れ枚数の多さで打とするより、チーしてもリャンメンテンパイに取れるようにを落としてを雀頭固定するのが普通です。よって、を引っ張っているなら単純リャンメンには当たらないと読みです。仮にソーズがなら、ソーズでヘッドが作りやすいためツモなら打とするので残しが活きる形。これならを残す人が多そうなので、このパターンもリャンメンで当たる例外と言えます。
ただし、個人的に今回のケースは、比較的通りやすいとは言えても、かなり通りやすいとまでは言えないと考えます。何故なら今回の例外パターンに当てはまらない場合でも、を残してを切る打ち手はそこまで少数派ではないと思うためです。
まず、手作りの知識に疎いためにを残す打ち手。からを落とすというのは、何切る問題の題材にされる程度には、誰しもが常識的に選べるというわけではありません。雀頭そばの浮き牌である以上、有効牌だと思って残す打ち手も少なくなさそうです。
次に、の有用性が低いことは理解しつつも、ツモで打とする選択肢を残すに越したことはないと考える打ち手。なら、ドラをポンしている以上、上家からの鳴きは期待しづらい。それなら打として単純にテンパイする受け入れ枚数を重視。単騎テンパイなら待ち替えができるので、意外性のある待ちに振り替えることによる出アガリも期待できるという考え方です。
そして、相手が単純リャンメンは無いと読んでくるからこそ、を残すことでミスリードを誘うことを考える打ち手。ドラポンに他家が引き気味に打っているなら、将来が当たり牌になるリスクも低い。それなら最大限出アガリしやすいように河を作るという考え方です。
もちろん、これらのケースに当てはまっていたという前提でも、はリャンメン以外には当たりづらい無筋ですから、鳴き手が確実にテンパイしていたとしても、の放銃率は通常の半分以下ではあるでしょう。それならこちらがテンパイしていれば大体押せますし、1シャンテンでも思考15で取り上げられたようなまずまずの手なら押した方がよいでしょう。「例外があるからあてにならない読みは入れない」ではなく、「あてにならないなりに利用する」のが1つウエノ打ち手を目指すためのコツです。
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