- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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第4章
Q1
メンツ手と異なりチートイツの単騎テンパイは多メンチャンへの変化が無く、打点上昇もドラ引きくらい。しかもリーチすることによる打点上昇も大きいので、テンパイならほぼ即リーチ有利になります。
とはいえ、456のようなど真ん中の牌でリーチを打つのはあまり得策とは言えないので、テンパイ以前の段階でアガリやすい単騎待ちが残りやすいように手を進めましょう。
Q2
巡目が十分にあるなら、字牌単騎はダマよりリーチした方がアガリやすくなります。
チートイツは河から読まれやすくなりやすいのもあり、メンツ手ほど字牌待ちでもアガリやすくならないのではと疑問に思われた方もいるかもしれません。その傾向を否定はできませんが、チートイツドラドラならリーチツモで跳満、更に裏ドラで倍満とメンツ手の満貫手より打点上昇のメリットが大きいことを踏まえると、基本的に判断を変えるほどではないとみます。
もちろんチートイツと読まれにくい河になっているに越したことはありません。1シャンテンの段階で浮き字牌が2種あればテンパイ時に必ず字牌待ちになり、1種でも2/3は字牌待ちにできるのですから、序盤から字牌を多数抱えてチートイツに決めるくらいなら、他家に読まれにくくすることも踏まえて適宜メンツ手も狙った方がよいということは言えそうです。
Q3
待ち牌が場に全く見えてないと、かえってアガリ率が低くなるような気もしますが、数牌に関しては多少待ちが薄くなったところであまり出やすくならず、シュンツを構成する以上他家に使われることも多いことから、基本的にアガリ牌の見た目枚数が多いほどアガリ率が高くなります。
しかし字牌に関してはシュンツを構成しないこともあり、待ちが少ないとなおのこと出やすくなり、他家に使われづらくなることから枚数が少ない方がアガリやすくなるという逆転現象が起こります。このあたりは知識として知らないと正着を選びづらいので押さえておくことをお勧めします。
Q4
字牌単騎の生牌と2枚切れについては、序盤は生牌有利ですが中盤以降は2枚切れ有利。これも知識として押さえておきたいところです。
1枚切れについては巡目によらず生牌、2枚切れより基本的に有利と判断して問題ありません。
知るだけで強くなる麻雀の2択
(担当編集より)この本では、麻雀を打っていて迷いがでやすい2択の場面を扱ってます。
なぜこの本を作ろうと考えたか、それを最初に説明させてください。実は私は、雑誌近代麻雀で多くの麻雀プロにコラムを書いていただいているのですが、その中でとても勉強熱心なプロが『ション牌の字牌とワンチャンスだったらどっちが当たりにくいのか、スジと1枚切れの字牌だったら? というデータをきちんと知りたい』と書いていたのです。
いざ本を作り出すと、梶本氏による過去になかった2択やみーにん氏による新しいデータをたくさん入れることができました。ぜひとも麻雀の基本をマスターし、かつそれを応用してデータと違う選択もできるようになっていただければと思います。