- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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第3章
Q17
こちらも「アガリ率に大差ないので、打点が高くなる方を選ぶ」問題。Q4と合わせてみると、片割れがドラという理由でどの程度アガリ率が落ちるかということも分かります。
Q18
同様に高打点の受けを優先する問題が続きます。テンパイの段階でもこの結果ですから、テンパイ以前の段階なら先にイーペーコーが完成することもあるのでなおのこと残します。 ただし、がもう1枚見えていたらイーペーコーに取らない方がよいというのも意識しておきます。拙著『勝つための現代麻雀技術論』ではイーペーコーがつく受け入れを重視していて違和感を覚える方も多かったようですが、違和感の正体も、「更に1枚見えるだけでイーペーコーの価値がかなり下がるということが、実戦で何度となく出現する」ことにあると思われます。
Q19
結果ではリーチ有利とありますが、ダマにした場合はのマンズ3メンチャン、ツモのタンピン手変わりがあります。3枚見えといっても全て場に切られていない(場に切られている牌は切っている他家が持っている可能性が高いので、その分山に残っていることが多い)のでアガリ率も通常カンチャン待ちとそれほど変わらないとみます。 手変わりを待つにしても打ダマという手もあります。これならツモで三色になります。手変わり待ちに関してはQ3で取り上げられましたが、その時よりも手変わりが多く、三色があるので打点も高くなりやすいことを踏まえると、実は結構有力な選択ではないでしょうか。
知るだけで強くなる麻雀の2択
(担当編集より)この本では、麻雀を打っていて迷いがでやすい2択の場面を扱ってます。
なぜこの本を作ろうと考えたか、それを最初に説明させてください。実は私は、雑誌近代麻雀で多くの麻雀プロにコラムを書いていただいているのですが、その中でとても勉強熱心なプロが『ション牌の字牌とワンチャンスだったらどっちが当たりにくいのか、スジと1枚切れの字牌だったら? というデータをきちんと知りたい』と書いていたのです。
いざ本を作り出すと、梶本氏による過去になかった2択やみーにん氏による新しいデータをたくさん入れることができました。ぜひとも麻雀の基本をマスターし、かつそれを応用してデータと違う選択もできるようになっていただければと思います。