ネマタの第九期天鳳名人戦牌譜検討とは
- 『ネマタの第九期天鳳名人戦牌譜検討』は、麻雀研究家・ネマタさんが「第九期天鳳名人戦」で気になった局面を取り上げていくコラムです。
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第五節一回戦C卓
東1局
配牌が平和やタンヤオで先制テンパイが取りやすいなら客風より先に役牌切り。北家からダブルリーチがかかりましたが、他家が役牌を鳴いてダブルリーチ(理論上は地和も)を阻止できる可能性があるのも僅かながらメリットです。
2枚見え字牌のは先に切りますが、19牌と1枚見え字牌なら放銃率に大差ないので通れば次巡もしのげるように19牌から。ダブルリーチならは単に浮き牌であった可能性が高いのでの危険度が高くなるということもありません。ほぼ差はありませんが、ドラがアンコになった場合に押し返す可能性を残すうえでも、よりはが先でしょうか。
南2局0本場
を大ミンカンするとカンドラもろのり。この形でも11回に1回はドラが2枚以上乗ることを考えると無視できないメリット。安易に鳴き無しを押さないよう注意したいものです。
南3局2本場
下家のピンズ染め仕掛けのケアも踏まえて2枚見えのペンチャン落とし。
上家から出た牌を仕掛けて上手く捌くことができました。浮き牌から仕掛けてターツを作る鳴きは読みの外に入りやすく待ちが読まれにくいのもメリットです。
南4局
2900を南家から直撃してもラス目のまま。連荘しても自分がアガれる可能性は単純計算で4回に1回なので、多少アガリ率を落とす程度なら一度で着順を上回れる可能性を狙います。そうなるとをスルーする手もありそうです。難しいところですが、ツモが上手くかみあって2着以上を狙えるケースもそれなりにあるので1枚目はスルーしそうでした。
が薄いのでポンテンならシャンポン待ちに取るところ。アガればトップならではの一打です。
アンコができてテンパイならトップ目とはいえでも出アガリできるように3メンチャンリーチの一手。押さざるを得ない親からが出てトップを守りきることができました。