「文部科学大臣賞決勝戦 全日本健康麻将選手権」(主催:全日本健康麻将協議会)が2023年7月31日、長野県松本市内のキッセイ文化ホールで開催された。
会場には、北は北海道から南は鹿児島県まで、全国24都道府県で活動する市民サークルの代表選手や学生麻雀連盟の主催大会で選抜された高校生、大学生ら計151名の選手が一堂に会した。
最年少16歳、最高齢は89歳。地域世代間交流も活況
「文部科学大臣賞決勝戦 全日本健康麻将選手権」とは、文部科学省が推奨する“生涯学習”を、マージャンを通じて促進していくことを目的とした全国大会で、今年で5回目の開催となる。
「自分にきびしく、人にやさしく」「勝っておごらず、負けてくさらず」「共に励み、共に敬う」という大会憲章のもと、各都道府県の代表選手たちは、4回戦で個人戦と団体戦を競い合った。
最年長選手は、大会歴代優勝者でもある89歳の河田敦巳さん(京都府)。最年少選手は16歳の高校1年生、鶴田夏姫さん(山梨県)と朱宮遥秀さん(岐阜県)で、歳の差は73歳。世代間交流も自然に生まれる大会となった。
鶴田さんは普段、山梨県内の公共施設で定期開催されているマージャン交流会で腕を磨いている。応援に駆けつけていたお母さんいわく「交流会では大人と接する機会が多く、学校では学べないこともたくさんあるのでどんどん行ってほしい」とのこと。
朱宮さんは「頭を使うゲームなので、いろんな人に広めたい。学校にマージャン部を作ることが目標です」と意気込んでいた。
5歳の時に家族で始め、67歳となった現在もプロ活動と普及活動に尽力されている大会顧問の井出洋介プロによると、マージャンにおいて学びの多い機会は、実は“負けること”にあるという。「4人でやっている以上、3人は悔しい思いをすることのほうが多い。仲間と楽しくやるためには負けを受け入れる許容力、思うようにアガれないことから忍耐力も身につくので、まさに生涯学習に適しています」
団体戦は「勝因は手が入った時にアガれたこと」と謙遜される福井県の「恐⻯ふくい」チームが優勝。そして個人戦で優勝された村上考治さん(滋賀県)には、文部科学大臣賞として大きな賞状が授与された。
来年の全国大会は、静岡県静岡市の静岡市民文化会館にて、新茶の季節を迎える2024年7月21日(日)に開催されることも発表された。来年も大会出場を目指すべく、選手たちは“生涯学習”にさらに邁進していこうと瞳を輝かせていた。
◆取材:福山純生(雀聖アワー)
大会結果
順位 | チーム名 |
---|---|
1 | 福井県 恐⻯ふくい |
2 | 愛媛県 四国中央 |
3 | 神奈川県 Aチーム |
順位 | 選手名 | 都道府県 |
---|---|---|
1 | 村上考治 | 滋賀県 |
2 | 百田 稔 | 千葉県 |
3 | 高井 慎 | 長野県 |
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