東家:高島芽衣(日本プロ麻雀協会)
南家:成海有紗(日本プロ麻雀協会)
西家:川嶋美晴(最高位戦日本プロ麻雀協会)
北家:大川佳弥乃(日本プロ麻雀連盟)

Best32 GroupBも遂に最終戦の♯3を迎えた。
最終戦は下位2名が敗退のトーナメント戦であり、着順に対しての高い意識が要求される非常に難易度の高い闘いである。
生き残れるのは果たして————

東2局

北家の高島が淀みない手順で絶好の3メンチャンをリーチする。
山にも十分待ちは生きており、高確率でツモアガリを決めることができそうだ。

そこに手がぶつかったのが大川だ。
役牌のを叩いてホンイツのイーシャンテンで攻め返す。

マンガンのリャンメンテンパイが入ってしまえば、このまま突き進むしか道はなくなる。
当然のように無筋のを切り飛ばした。

ドラとはいえ、この半荘を決める手で止める術はなく12,000点の放銃となる。
ここで撤退するようでは、勝負の舞台には上がれない。
失点は激痛だが、選択に後悔はないだろう。

大川佳弥乃（日本プロ麻雀連盟所属）
プロ歴2年の新人ではあるが、自団体のG1タイトル戦である十段戦で先日、初段から九段戦まで勝ち上がる快挙を成し遂げている。
勢い、実力共に申し分のないプレイヤーである。

南2局

ここまで、出番がなかった川嶋がリーチを放つ。
リーチのみと打点に不満はあるものの、リャンメンテンパイでリーチをかけねば麻雀にならない。

大川も高め三色のイーシャンテンで追撃の準備は整っている。

力強くを一発でツモアガリを決め、裏ドラも乗せて2,000-4,000。
このアガリで2着目に浮上し、勝ち上がりへの大きな一歩を踏み出した。

川嶋美晴(最高位戦日本プロ麻雀協会所属)
国民的アイドルグループSKEから麻雀プロへ。
Mリーガーである中田花奈に憧れ、影響を受け、人生を麻雀に捧げる覚悟を決めたのは丁度一年前の今日である。
負けることは許されない。

南2局

ビハインドを背負い、一人大きく離されていた大川にドラトイツの勝負手が入る。
そう何度も、このクラスの手は入らないだろう。勝ち上がるためには是が非にでも成就させねばならない。

絶好のイーシャンテンが入ったトップ目の高島が無筋のを勝負する。
オーラス前に勝ち上がりの席を確保すべく、ここを勝負局と定めた。

大川の願いは通じた。待望のをツモアガリし2,000-4,000。
このアガリによって、全員に勝ち上がりの可能性がある終盤戦へ突入していく。

南4局1本場

高島、成海、川嶋の三者はアガれば勝ち上がりだが、放銃すればと敗退という指先が熱くなるような大接戦でオーラスを迎えた。
ますは、川嶋が特急券のを仕掛ける。
残った形もリャンメンが2つで申し分ない。

すぐにを引き入れてテンパイ。
現状3着目でアガリを決めない限り勝ち上がりはない川嶋は、絵が合うまでツモ切りを続けるだけである。

高島も2副露を入れてバックのテンパイ。
自ら勝負を決めにかかる。

遂に大川も追い付き、リーチを放った。
誰のアガリ牌が先にいるのだろうか。観ている側も平常心を保てなくなってきた。

そして、最後方から成海も追い付いた。
こうなれば、成海にもオリる選択肢はなくなる。
全員の目の前にゴールテープが用意された。

成海が力強くをツモアガリし♯3は終演を迎える。

川嶋美晴、大川佳弥乃がここで敗退。
しかし、自身の能力を遺憾なく発揮し、勝者にも劣らぬ麻雀を魅せてくれた。

今回の悔しさをバネに必ず二人は、この舞台へ舞い戻ってくると信じている。

彼女達の麻雀プロ人生はまだ、始まったばかりなのだから————

オーラスまで縺れた大接戦を制した成海有紗、高島芽衣がBest16へコマを進めた。
二人にとって、この闘いはまだまだ通過点でしかない。
負けられない闘いはまだまだ続く。

Day1結果レポート

#1,#2観戦記

天真爛漫な鈴木桃子が見せた夏の涙【シンデレラファイト シーズン4 GroupB #1 担当記者・中野るい】

オーラスに待っていた大きな落とし穴【シンデレラファイト シーズン4 GroupB #2 担当記者・中島由矩】

公式HP