第1章レッスン3 牌の組み合わせと統計上の危険度
昨今の様々な戦術書に掲載されている「安全牌ランキング」も『科学する麻雀』が元になっています。リーチ全体のデータを元にしているので、単純な牌の組み合わせが多いスジ37より、リャンメンに当たる無スジ19の危険度の方が高くなっていますが、本書の指摘通りかなり序盤(4巡目まで)ならスジ37の方が危険になります。このことは、『統計学のマージャン戦術』にて具体的な放銃率とともに示されています。
A:2枚切れ字牌とありますが、場に1枚も切れていないが手牌に字牌アンコがある場合もほぼ同程度の放銃率になるので、厳密には(手牌を含めて)3枚見え字牌ということです。◯枚切れはよく使われる表現ですが、◯枚見えという表現はあまり使われないのもあってか前者のように書かれることが多いようです。
また、片スジ456はスジのように安全ではなく無スジ相当の危険度なので、『もっと勝つための現代麻雀技術論』では片無スジ456。両方のリャンメンに当たる場合は両無スジ456と表現しましたが同じことです。
ベタオリに慣れていない打ち手は比較的通りやすい牌は切っていても、そのような牌同士の比較が疎かになっていることが多いものです。結果に影響しやすいうえに使用頻度も極めて高いので、ベタオリするなら少しでも安全な牌から切ることを徹底しましょう。
レッスン4 セオリーと読み
「安全牌ランキング」はリーチ全体のデータを元にしているので、5種類の待ちそれぞれの出現率は反映されていますが、リーチ者の河によって出現率が変動するところまでは反映されていません。それを補うのも読みの技術の一つです。
ベタオリしているなら他に安全牌が無くなるまではランクの低い牌は切りませんし、押しているならランクの低い牌同士で多少差があっても最も不要な牌を切ることが多いです。よって重要になるのは、ランクの高い牌同士の優劣。現物が無くなった場合に備えて、余裕が有ればリャンメンに当たらない牌の中でも他の待ちにも当たりにくい牌とそうでない牌を予め見分けておくようにしましょう。
本記事に関するご紹介
「これはどうしても優劣がつかないときだけ使う読み」といった、実戦的な判断まで考慮した内容になっています。
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