たゆまぬ麻雀への探究心で努力を重ね、麻雀界でもその実力の高さを認められる麻雀プロ。それが坂本大志だ。他の麻雀プロからも「努力の人」と称され、更なる高みを目指して日々研鑽を続けている。その麻雀への熱量は自分を鍛えることだけにとどまらず、後輩への勉強会を頻繁に行うという教育熱心な一面も。その努力が実って2019年には念願の最高位を獲得。しかしその栄光に溺れることなく次なるステージを見据えて努力を続けている。本記事では坂本大志の魅力についてご紹介しよう。
目次
坂本大志の基本情報・プロフィールデータ
名前 | 坂本大志(さかもとまさし) |
異名 |
おにぎり、リーヅモ親方 |
生年月日 | 1979年10月23日 |
出身地 | 神奈川県 |
血液型 | A型 |
趣味・特技 | 食べる事、野球観戦 |
本人公式SNS | |
所属団体 | 最高位戦日本プロ麻雀協会 |
プロ入会年 | 2006年 |
主なタイトル | 第4期最高位戦Classic優勝 2018麻雀駅伝団体優勝 第44期最高位 四神降臨2020王座 |
最高位をはじめとした数々の輝かしいタイトルを獲得している坂本。しかし、現状でもまだまだ自身の強さを証明しきれていないと感じているという。そんな坂本プロの次なる目標はMリーグ参戦。現在、強い雀士と言われて真っ先に名前が挙がるのはMリーガーであり、自身の強さを真に証明するためにはMリーガーになることが不可欠だと考えている。
経歴
2006年:最高位戦日本プロ麻雀協会入会
2009年:第4期最高位戦Classic優勝
2018年:2018麻雀駅伝団体優勝
2019年:第44期最高位
2020年:四神降臨2020王座
麻雀プロとの出会い・きっかけ
坂本が麻雀プロの門を叩くに至ったきっかけは、現在Mリーグで活躍中の園田賢にある。アマチュア時代、園田と同じ麻雀店に通っており、当時から仲がよかったという坂本。ある時、園田に誘われて麻雀大会に出場したところ、坂本はこの大会でなんと優勝。この優勝が、麻雀プロになることを考えるきっかけとなった。そして2006年に最高位戦日本プロ麻雀協会へと入会。プロになってからは、これまで以上に生活を麻雀に捧げたという坂本。ある時期は麻雀店で働き、仕事が終わったら麻雀、空き時間にも麻雀の練習と、麻雀こそ人生と言っても過言ではないほどの生活を送っていたという。その弛まぬ努力の結果、2019年には第44期最高位を獲得するに至ったのであった。
坂本大志の打ち方や雀風
坂本は勝利するための最善手を追求し続ける麻雀を打つ。自身の麻雀を「これといった雀風はない」と語り、勝利に近づく選択肢なら、門前でも鳴き仕掛けでもこだわりなく徹底して実行するというスタイルだ。そんな坂本の強みの一つが、たゆまぬ努力と研究に裏付けされた場況読み。勇気のいる選択でも自身の読みと経験を信じて打ち抜ける、それが坂本の強みだろう。麻雀を打ち込む量は麻雀プロの中でも随一と言われる坂本。坂本の麻雀の探究に終わりはない。
坂本大志の対局時の様子
第44期最高位決定戦 第2節 2回戦 2019/10/13
坂本が見事な場況読みで、芸術的な七対子を決めたのがこの一局。坂本にはマンズの対子が目立つ手牌。マンズ以外を切り飛ばしていくと、ホンイツ七対子まで行こうかという手格好に。坂本は中盤に七対子をテンパイ。一手変わりでホンイツ七対子になるだけに、ダマで変化を待つのかと思いきや、坂本プロは待ちで即リーチ。実はこの、他家が序盤に筒子の下を切り出しており、非常に場況のいい待ちだったのだ。手にはドラドラが確約されていて打点も十分。他家からはホンイツに見える上に、中スジにかかっているということもあり、リーチという判断となった。これを見事ツモあがって跳満のアガリ。坂本プロの場況読みが遺憾なく発揮された一局となった。
坂本大志がリードを広げて中盤戦に/第44期最高位決定戦 第2節結果
第43期最高位戦Aリーグ 第1節 3回戦 2018/3/14
こちらも坂本が素晴らしい場況読みで、思い切った選択を見せた一局。坂本は七対子のイーシャンテン。イーシャンテンからが難しい七対子では、ここからが腕の見せ所。坂本プロはなんとここでドラのをリリース。ソーズのホンイツ模様の他家に加え、誰一人ソーズを切り出していないという場況を重視した、非常に勇気のいる選択だ。その後、場に安いピンズを見事にキャッチ。テンパイした坂本プロの待ちは、先ほどドラを犠牲にしてまで残した中スジにかかった絶好の牌。序盤にドラを切り出していることも迷彩となり、見事に他家からの出アガリに成功した。自身の読みや経験を信じてドラを打ち切った坂本プロの勇気の一打が光った。
【3/14(水)11:00】第43期最高位戦Aリーグ 第1節
第44期最高位決定戦 第5節 20回戦 2019/11/4
第44期最高位をかけた最終戦、坂本の勝利への執念が垣間見えたのがこの試合。南3局、坂本はトップ目ながらも2着目とは4200点差という大接戦。そんな中、2着目親の近藤から先制リーチが入る。ここで大きなアガリをされると坂本は絶体絶命だが、坂本もテンパイして追いつく。しかし、手には完全安全牌の發が2枚あり、安全に回ることも可能。親を止めたい、しかし放銃は許されない、そんな極限の状況の中で坂本プロが選んだ道は、決死の追いかけリーチ。この土壇場で、リーチのみの手で親を止めにかかる。手に汗握るめくり合いの末、勝利したのは坂本プロ。回りたい気持ちを押し殺して、手にとどめたアタマの發に裏ドラが乗り、ライバルの近藤から5200点の直撃。この執念のリーチが決定打となり、坂本は見事に第44期最高位の座に輝いたのだった。
坂本大志が初挑戦で最高位戴冠!/第44期最高位決定戦
坂本大志プロのSNSでの評価・評判
SNSは、最高位を獲得した坂本への祝福の声や激闘への感動の声に溢れていた。坂本の確かな実力をMリーグの舞台で見たいという声も数多く見受けられた。
坂本大志プロ
— 風のねこねこ(チートイツ好きにゃ) (@DQ4900) July 16, 2021
ハッキリ言ってつよいですにゃ。勝つためなら門前に拘らないタイプのプロと思いましたにゃ。現在首位で調子がよい友添敏之さんと対局するときだけは気をつけたほうがよいかもしれません。鬼気迫る目で生き残れるか注目ですにゃ?
坂本の麻雀の強さはファンの間でも認められている。その実力でMリーガーの座を掴む日を待ち望むファンは多い。
ただのいち麻雀ファンだけど、背景に想像を超える努力と常に前を見続ける姿勢があった事が良くわかるコメントで感動しました。坂本大志最高位おめでとうございます!
— x-ray (@tektek1909) November 4, 2019
坂本の血のにじむような努力は麻雀プロの間だけでなく、ファンにも伝わっている。その努力が実った最高位獲得への祝福の声は数多く見受けられた。
くそー。
— たくや (@mahjonwrestling) November 4, 2019
仕事で最高位決定戦見れなかったー!
まさかそんな激アツな展開になっていたとは。
近藤プロ残念。永世最高位が。。。
坂本プロおめでとうございます!#坂本大志
坂本プロが最高位を獲得した際に行われた試合は、激しい戦いが繰り広げられた。試合後に見せた坂本プロの涙は数多くのファンに感動をもたらしたのだ。
坂本大志のニュース・こぼれ話
大会「TwinCup」の発起人
最高位戦日本プロ麻雀協会と日本プロ麻雀協会の若手選手が中心となって始まった大会、それが「TwinCup」だ。この大会は坂本を運営責任者として始まり、「団体を超えて仲良く!」をコンセプトに実施された大会だ。上記2団体以外の選手も数多く参戦しており、若手プロにとっては貴重な交流の場となった。過去には松本吉弘もこの大会を優勝。その後スターダムへと駆け上がった。
松本吉弘が優勝/第9回TwinCup
茅森早香さんのYouTube「さやチャンネルω」に出演
坂本は、Mリーグで活躍中の茅森早香のYouTubeにゲストとして出演。こちらの動画では、坂本のプライベートでの姿を見ることができ、普段は知ることができない坂本の人柄や話を聞くことができる。普段は真面目で実直という印象が強い坂本だが、動画内では冗談も交えてざっくばらんに話しており、気さくな性格だということがうかがえる。