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もっと勝つための現代麻雀技術論 第116回 「面子候補不足、ヘッドレスの鳴き判断⑤」

もっと勝つための現代麻雀技術論 第116回 「面子候補不足、ヘッドレスの鳴き判断⑤」

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 前回はメンゼンで面子候補不足の1シャンテン(くっつき1シャンテン)からの鳴き判断でした。今回は面子候補不足で2シャンテンの場合の鳴き判断を考えます。

 面子候補十分の2シャンテンでリャンメンを鳴くかどうかの判断は、第97回で、「3巡後に良形ターツが面子化して1シャンテンになったものとして、その時にリャンメンを鳴いてテンパイに取れていた方がよかったか」を目安にしましたが、面子候補不足の場合も、リャンメンから鳴くかどうかは、「スルーして浮き牌が面子候補になり1シャンテンになった場合に、リャンメンを鳴いてテンパイに取れていた方がよかったか」を目安にします。

 リャンメンが面子になる受け入れは2種ですが、浮き牌が面子候補になる受け入れは、通常の3~7牌でも5種もあるので、スルーしてもすぐに手が進むことが多いです。よって、面子候補十分の場合は3巡を一つの目安にしましたが、面子候補不足の2シャンテンの場合は、「スルーして1巡後に浮き牌にくっついて面子候補十分の1シャンテン(2面子1シャンテン)になった場合に、鳴いてテンパイに取れていた方がよかったか」を一つの目安にします。

 つまり、浮き牌にくっついてリャンメンができれば役牌刻子があるリャンメン×2の1シャンテンになる場合は、1シャンテン時のリャンメンを鳴くかどうかの分岐点がドラ0で5巡目、ドラ1で6巡目、ドラ2で3巡目、ドラ3なら1巡目でも鳴く(第95回)ので、それぞれ4、5、2、1巡目をリャンメンから鳴く分岐点にします。

 タンヤオや平和手の場合はくっつきでタンヤオ、平和が確定しない場合もありますが、大体確定するものとしてその辺りの判断はアバウトにしても問題ないです。浮き牌にくっついて悪形ができる場合もありますが、リャンメン+カンチャンの1シャンテンからリャンメンを鳴く分岐点もドラ0、1で5巡目、ドラ2で3巡目、ドラ3で1巡目(第105回)で大差ないので、くっつきでできる面子候補をリャンメンとみなして判断しました。

 リャンメンから鳴くかどうかの判断を考えましたが、悪形の場合も同様に判断できます。悪形含みのメンゼン2面子1シャンテンと鳴いてテンパイなら巡目関係なくほぼ後者有利なので、やはり「悪形を処理できる牌は鳴き」と言えますね。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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