- 『ネマタの天鳳名人戦牌譜検討』は、麻雀研究家・ネマタさんが「第七期天鳳名人戦」で気になった局面を取り上げていくコラムです。
- ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
第三節一回戦A卓
▼対局者
Ⓟ中嶋隼也
Bさん:福地誠
Cさん:独歩
Ⓟ石橋伸洋
789三色への変化は残しつつ1シャンテンには取る打ですが、ここで打と2シャンテンに戻すのはどうでしょう。ツモでカンリーチのみのテンパイを逃す代わりに、ツモの三色に加えて、ツモなら多メンチャンテンパイになるくっつき1シャンテンになります。
自体はカンより価値が高い浮き牌とまでは言い難いのですが、一方の浮き牌の価値が高いので、結果的にアガれた時に789三色がつく可能性を高めるという意味でもシャンテン戻しが有力とみました。
ペンになった場合に比較的出アガリしやすいという理由だけではツモ変化を見切るには弱いですが、今回はツモの純チャン変化もあるので打が面白そうです。
から切って高め純チャン三色になっていた場合のリーチ判断が気になります。様々な選択が考えられますが、今回は安めアガリをどうしても避けたいというほどの点数状況ではなく、リーチしてもは比較的出やすそうなのでリーチして安めでもアガるのが無難でしょうか。
参考:ブログ「とりあえず麻雀始めてみました」より「高め純チャン平和三色の手の構え方」
でテンパイしていたところにツモ。がリーチの現物で、より前にがツモ切られているのでも比較的通りやすそうなところではありますが、ほぼ通る打でシャボを選択。
確かに手組のうえではは通りやすいのですが、を切っているのにを引っ張ってリーチではいかにも待ちと読まれるところ。天鳳名人戦というフィールドで同卓者の打ち筋を考慮すれば、はそこまで安全とは言えないかもしれません。途中でターツ落としが入っているのでのをリャンメン固定した可能性もそれなりにあると言うのもあります。もしが通っていなくても危険牌であったならを止めていたのか気になります。
も残り4枚で出アガリしやすい待ちではなく、打点込みの放銃リスクはむしろの方が高いまであるとなるとアガった時の打点が高いドラ単騎でしょうか。
トップ目から満貫直撃。東家としては当たり牌を止められたうえに、高めがまだ4枚とも残っているのに満貫放銃とやむを得ないとはいえ悔しい一局。トップ争いが混沌としてきました。