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ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討  第36回

ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討 第36回

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ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討とは
  • 『ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討』は、麻雀研究家・ネマタさんが「第八期天鳳名人戦」で気になった局面を取り上げていくコラムです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。

第1節1回戦B卓

▼対局者
多井隆晴
石橋伸洋
ASAPIN
小林剛

 次節(11月30日)まで期間が空くので、これまでの対局の中で気になった局面を取り上げていくことにします。

牌譜はこちら

 を残してが重なるのが最高ですが、ツモでもチャンタ三色ドラの1シャンテン。流石にから切りそうです。

 余裕のあるトップ目ならドラが重なるより役牌が重なる方がよく、はツモで一通目があるリャンメンができるので1巡目でもドラ切り。これくらいならそこまでリードが大きくなくても打が有力かもしれません。

 チャンタ三色になれば出アガリ7700でしたがツモで2000点テンパイ。チーもあるのでテンパイ取らずの打もありそうです。下位と点差があるうえに7700出アガリでトップに届く点数状況ならその方がよいとみます。

 ラス目の東家からリーチが入り、一発目のツモで降り。点数状況的にもアガリのリターンが小さいので止める一手とみますが、を残して白チャンタ三色ドラのテンパイになっていた場合は当分押してそうです。

 北家もを止めます。現物を抜いてもよさそうですが、前巡生牌のを切ってまで残り1枚のが残されているケースも考えにくいためアガリの形を残すトイツ落とし。

 が通ったのでチー打。アガリはかなり厳しいですが、安全に手が進められるなら少しでもアガリの可能性を残すに越したことはありません。

 アガリにはかなり厳しい形でしたが、残り1枚のを引き入れたうえに東家の現物で西家から出アガリ。が重なっていなければ回し打ちも難しかったので、実は一打目にドラを切ったことまで活きています。安牌を残すのはただ守るためでなく、攻めに転じるためでもあることを意識させられる局でした。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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