ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討とは
- 『ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討』は、麻雀研究家・ネマタさんが「第八期天鳳名人戦」で気になった局面を取り上げていくコラムです。
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第三節二回戦B卓
リーチのみ悪形になる受け入れよりピンズでタンヤオがつく変化を優先して打とするとツモの一通変化を逃します。しかしピンズをリャンカンに受ける打ではが雀頭に固定されるのでドラ受けができるツモが1シャンテンにならなくなるので、どちらかと言えば打としそうです。
打としてツモは手変わりがあるとはいえ、自分で3枚使ったのみ手の待ち。ツモでタンヤオのテンパイになるように打。
高め456三色までありますが中盤2シャンテンでは先制テンパイを取るのは難しい。守りのための安牌抱えというよりは、後手を引いた時に押し返す可能性を残すための残しです。
トップ目が悪形残りでカンドラを増やすのは微妙というのもありますが…
狙いはこのツモからの567三色。ターツの変化やメンツのスライドで手役がつく場合と異なり、雀頭の振り替わりや、アンコが雀頭候補になって手役がつく場合は意識していないと見落としやすいです。
ここから役有り先制テンパイを取るのはかなり厳しいので、形テン狙いのリャンメンチー。他家からは形テンとは分からないので、このリャンメンチーに対応してメンゼンで高打点が狙える手から鳴いて安手テンパイに取る他家がいるかもしれません。アガれなさそうな時もただ傍観するのではなく、失点を抑えるためにやれることは何でもやります。
結果的には西家がカンを引き入れたうえにド高めのドラをツモ。他家を大きく引き離す会心のアガリになりました。