- 『ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討』は、麻雀研究家・ネマタさんが「第九期天鳳名人戦」で気になった局面を取り上げていくコラムです。
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第一節一回戦C卓
▼対局者
おかもと
お知らせ
就活生@川村軍団
独歩
初参加のおかもと、お知らせ両氏を加えた天鳳位四人の対決です。
東1局1本場14巡目 独歩氏のフリテンから待ちに受け変え。フリテンを解消したとはいえあまり待ちが良いとはいえませんが、タンピンならリーチしたいところ。ダマテンを選択したのはお知らせ氏の仕掛けに対応したのもありそうです。仕掛けの最後の手出しが。安牌より優先されていることからフォロー牌濃厚で、4枚見え。から打のケースは白より先に手出しからあるとすればと持っていて後からをツモったケース。しかしそれなら良形変化のために安牌より中張牌の浮き牌を残しておくことが多そう。、あるいはが薄いことからからの打が想定されます。
シャンポン待ちだとすればもう一方のトイツは何か。ポンされてないので途中で切られた牌ではなく、白より前に切った牌は浮き牌、あるいはフォロー牌だとしてもメンツを作る受けを残す必要性が薄かった可能性が高いことを踏まえると、ドラ以外の候補が実はあまり残っていません。ドラがアンコになってテンパイのケースもあります。ここまで読んだうえで、それでもこの手ならめくり合いが悪くないと判断してリーチするのも一手で、その場合は一発でアガれていたましたが、これを結果論と見るかどうかは難しいところです。
東2局10巡目 東家お知らせ氏が3フーロ。よりが後という手順からソーズホンイツになってそうです。が通っているなら単純にピンズのリャンカンを残す打としそうですが、しゅかつ氏ここでリャンカンを外す打を選択。東家に追いつくためにも受け入れを狭める選択は取りづらいですが、先にツモでカン待ちが読まれにくいことに加え、を残していれば、東家の待ち候補であるソーズをツモった場合もを払いつつ1シャンテンを維持できます。通ってないソーズを引いてすぐ撤退するつもりの手ならともかく、赤2枚あってできれば降りに回りたくないからこその一打。
結果的にはから切っても同じでしたが、このあたりの手順も天鳳名人戦ならではの見所です。
東4局1本場11巡目 おかもと氏のリーチに大して独歩氏安牌の無い1シャンテン。は片筋ですが、無筋もリーチの前巡にが切られているのでリャンメン以外には当たりにくいところ。はカンチャンがあり、ツモでもテンパイするのでを切るに越したことはなかったとみます。
南4局 ダンラスのリーチに対して、高めをツモればトップのしゅかつ氏が追っかけリーチ。素点も成績に反映される天鳳名人戦ではラス確もやむなしですし、そうでなくても大抵は裏頼みなのでラス落ちのリスクを恐れるくらいならトップを狙うところ。しかしお知らせ氏の手はなんと裏ドラ無しでも直撃条件を満たす倍満手でした。結果はおかもと氏がツモアガって2着に浮上。開幕から動きの多い半荘でした。